過去との決別

僕は百田先生に近づき、右腕を掴み、引っ張る。

そして、奴隷の腕輪を強引にはめる。


百田

「えっ!? 何するの!?」


「命令する。

馬場明良に関する情報を開示するな。

馬場明良に関わるな。

馬場明良に近づくな。

以上だ。」


百田先生の腕輪が淡く輝く。


そして、急に胸を押さえて苦しみ出した。

百田

「あぁ、、ぐっ、うぅ、、」


転げる百田先生。

僕は後ろを見ずに立ち去った。

強引な手段だけど、後悔は無い。

過去との決別、かな。





僕は宿屋に戻るとみんな起きて待っていた。

バニング

「どうだった?」


「ドバン帝国の手先だったよ。

ちょっとだけ手伝った。

被害は出たけど襲撃は失敗に終わったよ。」


イリーナ

「アキラさんも問題ございませんか?」


ヒナタ

「アキラ君が怪我しているところが想像つかないけどね。」


「大丈夫。ピンピンしてるよ。

寝不足でちょっとしんどいけど。」


その後、朝に街は騒然としていた。

首長は午前中に声明を発表した。


『夜間に首長邸宅に襲撃者あり。

 襲撃者は返り討ちにした。

 首長に怪我は無い。

 襲撃者の所属は現在確認中である。』


カーメル首長は護衛を募集し、当面の防衛に備えた。


「何人か麻痺させといたから情報は取れていると思うんだけどな~。」


イリーナ

「安易にドバン帝国の手先とは公表できませんよ。下手をすれば戦争に突入しますからね。」


「そういうものなんだ。」


街の混乱は夕方にはおさまっていた。

ダンジョンの出入口も一時的に閉鎖されたけど、午後には解放された。

ダンジョンはこの街の生命線だからね。

あまり長期間閉鎖することは出来ないんだろうね。

僕らも再びダンジョン攻略を再開出来た。



僕らのダンジョン攻略は順調だった。

毎日2~3階攻略出来た。

モンスターとの戦闘もしっかり確保出来た。バニングさんたちのレベルも順調に上がってきた。


既にみんなレベル40を突破。

待望のヒナタさんの新規スキルは『オートマッピング』だった。

ダンジョンに限らず、どこでもマッピングしてくれる。

かなり便利だけど、リターンポイントほどのインパクトはなかった。


ここから午前中は僕とモンスターチームは、バニングさんたちと別行動することにした。

理由は僕のステータスアップ効果が大きく、本来の強さがわからなくなるから、とのこと。バニングさんたちはパーティーの平均レベル-5ぐらいのところで戦っている。

その間、僕らはガウやリン、ドラがほどよく苦戦するフロアでトレーニングだ。


そして午後からはだいたい2階進むのを目標に移動するようにしている。



そして、ついにやってきました!

進化ラッシュ!


口火を切ったのはガウだった。

進化先は1つのみ。

それは『フェンリル』。

神話とかに出てくるやつだよね!

当然進化させる。


『ガウ

 フェンリル


 HP  60/60 +24

 MP  52/52 +24

 力 62 +26

 丈夫さ 49 +22

 魔力 54 +24

 魔法抵抗力 49 +22

 素早さ 65 +28

 器用さ 48 +22


 スキル

 連携 レベル6

 瞬動 レベル4

 氷耐性 レベル4

 氷魔法 レベル5

 風魔法 レベル5

 裂鋼 レベル3

 獣王 レベル1

 天駆 レベル1』


凄いぞ、ガウ!

ステータスも大幅アップ。

新スキル『獣王』は一時的に力、丈夫さ、素早さのステータスを上昇させる。

『天駆』は空を走ることが出来る。


これならかなり下の階層でも戦えるぞ。

見た目はあまり変わらなかったけど、戦闘能力は飛躍的に上昇した。



そしてガウが進化するとリンも進化した。

リンの進化も1つしか選択肢はなかった。


『バンパイアクイーン』

クイーンがついた。

当然進化させる。


『リン

 バンパイアクイーン


 HP  54/54 +24

 MP  57/57 +24

 力 49 +20

 丈夫さ 51 +22

 魔力 61 +28

 魔法抵抗力 53 +24

 素早さ 58 +24

 器用さ 57 +26


 スキル

 夜目

 吸血 レベル7

 闇魔法 レベル7

 隠密 レベル6

 立体機動 レベル4

 混乱攻撃 レベル4

 麻痺攻撃 レベル4

 火魔法 レベル4

 ファントム レベル3

 女王の空間 レベル1

 朽ちぬ体』


ステータスも大幅アップ。

スキルも2つ追加。

女王の空間は指定範囲内にいる敵のHP・MPを吸収し続ける。

朽ちぬ体はダメージを半減する。

継戦能力がかなり高い。

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