ヘーデン王国
ヘーデンの王国は小さな国。
実質的に1つの街だけだ。
山間の小さな平野部に出来た国で農地は狭い。周辺の山に陶器に適した土が沢山採れた。その土でいくつもの窯元が陶器を焼いている。
陶器を輸出して食糧などを仕入れるのがこの国の交易だ。
特にリズムリア王国からは大量の穀物を仕入れている。
僕らはそのまま宿屋にチェックイン。
通りには多数の陶器店が軒を並べていた。
僕
「どこのお店がいいかな~?」
イリーナ
「店舗が多いので目的によって使い分けるのがオススメです。
アキラさんの場合、お店で使う用に同じサイズを大量に購入したいなら大型店舗に行くのがオススメです。
個人用に一点物を購入するなら、個人の店舗を巡って自分に合う物を探すのが楽しいですよ。」
なるほど、大手の窯元は画一的な皿を大量生産するのが得意。
一方で個人の小さな窯元は一点物を作って個人相手に商売しているらしい。
まずはみんなで大きなお店に行ってみた。
店に入ると、
「いらっしゃいませ~。」
男性店員が揉み手で寄ってきた。
なんか、こんなのは初めてで戸惑ってしまう。
店員
「今日はどのような物をお探しでしょうか。なんなりとお申し付けください。」
圧が強い。
苦手です。。。
イリーナ
「飲食店用のお皿を探しています。
種類毎の枚数はこちらです。
この枚数を用意出来る皿をいくつか見せて頂けますか?」
イリーナさん、凄いよ!?
後で聞いたら、ウチのお店のサイズから必要な枚数を計算しているらしい。
イリーナさんの能力が計り知れないです!
店員さんが次々にお皿を並べていく。
もう店員さんはイリーナさんに話しかけるようになってます。
僕は気に入ったお皿を指差すだけ。
少し時間はかかったけど、ようやく目的は完了しました。
お店を出た後、
僕
「なんか、圧の強い店員さんだったね。」
イリーナ
「仕方ありません。
バニングさんたち護衛4人も連れて歩いているんです。店員はアキラさんのことを貴族か豪商の子息と考えたのでしょう。
その後、店員が話しかけてもアキラさんが返事をせずに私を通じてやり取りをしていましたので、途中から店員はアキラさんのことをかなり高位の貴族の子息と思い込んでいたようでしたよ。」
ヒナタ
「どうして返事をしないと貴族の子息になるんですか?」
イリーナ
「一部の国の貴族には選民思想が強く、平民とは話さないという貴族もいます。
あの店員は各国の事情にも詳しかったようです。」
貴族とか、平野部とはしゃべらないとか、僕らの感覚ではよくわからない。
出来れば貴族とかとは関わりたくないな~。
でもガロッソさんはリズムリア王国の王都に行った時には貴族ともやり取りしてたらしい。商人でも大きくなると避けて通れない道なのかな?
その後、みんなバラバラに別れて店を見て回ることに。
ヒナタさんはイリーナさんと一緒。
僕はモンスターたちを引き連れて店を見て回る。
路地裏の小さなお店でかわいい湯呑みを発見。人数分買っちゃいました。
どんぶり鉢も購入。
他のお店ではコーヒーカップも購入。
本当に理想的なコーヒーカップ。
でもパエルモは紅茶文化なんだよな~。
コーヒー豆は見たことがない。
これから南方に行く訳だし、
見つからないかな~。
夜には宿屋に集合。
晩ごはんは、、、
イマイチかな~。
安い宿じゃないんだよ。
でもパエルモに比べると肉も野菜も貧相。
食品全般の値段が高いらしく、どうしても貧相になるらしい。
現地の人はどうやってお腹を膨らませているのかと言うと、芋を食べるらしい。
見た目はじゃがいもに近い。
味はもっと淡白で、パサパサしている。
正直、あまり美味しくない。
でも成長が速く、収穫量が見込めるらしい。
この芋を粉末にして、水を加えてペースト状に、そこから味を整えて完成。
試しに食べたけど、美味しくはないよ。
残念でした。
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