今後のことを考えよう
ガロッソ
「悪いな、戻ってきて早々来てもらって。」
僕
「全然大丈夫ですよ。
そう言えば、
さっきデラーノさんのところに行ってきたんですけど、今日の夜に海鮮料理を振る舞ってくれるそうですよ。」
ガロッソ
「そいつは楽しみだな。
俺はベルフォームの海鮮料理を食べられてないからな。
後で人をやって人数を伝えとくよ。」
マヘリア
「それじゃあ、そろそろ本題に入るわね。
正式にヒナタちゃんをコーラル商会に迎えることになったのはアキラ君も知ってるよね?」
僕
「もちろんです。
魔動車の中で一緒に聞きましたから。」
ガロッソ
「それでだ。
アキラに依頼したいことがある。」
僕
「なんですか?」
ガロッソ
「ヒナタ、バニング、アドル、ロック、ミレイのレベル上げを手伝って欲しい。」
僕
「えっ? バニングさんたちもですか?」
ガロッソ
「そうだ。5人お願いしたい。」
マヘリア
「まぁ、ヒナタちゃんのレベル上げはわかるよね。レベル20であんな凄いスキルが手に入ったからね。もっと上げたらどんなスキルが手に入るか気になるでしょ。
それにヒナタちゃんの自衛力も上げておきたいの。今後、ヒナタちゃんのことに気付く人間も出てくる可能性はある。その時に自分の身を守れるようになった方がいいからね。」
まぁ、ヒナタさんのレベル上げはなんとなく想像がついていた。マヘリアさんの話もほぼイメージ通りだった。
でもバニングさんたちは元々Cランク冒険者。エリートだよ。レベル上げの必要あるの?
トマーシュ
「ヒナタさんのスキルを活用し始めると、異変に気付く商売敵が出てくる可能性が高いんです。そういう時に悪質な嫌がらせを防ぐ為に護衛も強化する必要があるんです。バニングさんたちはコーラル商会の主力ですからね。」
僕
「なるほどね~。
商売も大変なんだね。
でもどこでレベル上げるんですか?」
マヘリア
「普通ならヒルギスのダンジョンね。」
僕
「でも、この前行ったばかりだしな~。」
ガロッソ
「なら、カーメルのダンジョンはどうだ?」
僕
「カーメルって?」
トマーシュ
「カーメルはジプート連邦の街です。
ジプート連邦は南方の国です。
リズムリア王国からだと、ヘーデン王国、ベルン王国を経由して行きます。
遠方ですが帰りがスキルですぐに帰られるなら許容範囲だと思いますよ。」
マヘリア
「ヘーデン王国は陶器作りが盛んな街ね。お店で使うお皿とかをついでに買えばいいんじゃない。」
僕
「わかりました。カーメルでみんなのレベル上げを手伝えばいいんですね。」
ガロッソ
「すまんな。
今回は俺からの依頼だ。ちゃんと報酬も出す。それとイリーナも同行させる。前回同様、冒険者サポーターとして活動してもらう。手数料は1割だ。
どうだ?」
僕
「異論ありませんよ。
何日から出発ですか?」
ガロッソ
「そうだな。5日後でどうだ?」
僕
「もちろん、かまいません。」
ガロッソ
「決まりだな。
今回は大所帯での移動だ。
馬車を2台用意させようか?」
僕
「いえ、僕の牛車で大丈夫です。
イリーナさん、このマジックバックをお貸ししますので、必要な物資はここに入れといてください。
それとバニングさんたちの荷物もそれに入れてください。」
イリーナ
「承知しました。
マジックバックを活用すれば、牛車1台でも行けると思います。」
ガロッソ
「わかった。
マジックバックまで借りちまって悪いが、よろしく頼む。」
僕
「任せてくださいよ。」
こうして、僕の次の目的地は決まった。
ヘーデン王国は陶器が有名らしい。
お店用も自分たち用も買っちゃおう。
その後のベルン王国は製鉄関係が有名らしい。バニングさんたちの武器や防具もここで手入れしてからカーメルに行きたいらしい。
まぁ、僕は愛用のメイスがあるから必要ないんだけどね。
出発まではまだ少し日数があるから、何をしようかな?
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