リズムリア王国 王都
特にトラブルもなく、翌日には王都に到着しました。
やっぱり魔動車は速いね。
やっぱり王都は大きかった。
イメージはバレティアをとにかく大きくした感じ。街は高い壁に囲まれている。
中心に王宮があり、街のどこからでも見える大きさだ。
ガロッソさんに教えてもらうと、
中心に王宮
その周囲に貴族街が広がる。
その先に豪商などの金持ち。
その外側に一般人の住居があるらしい。
一般人の生活圏はドーナツ状になっており、街の反対側に行くのは一苦労なので、環状馬車が回っているらしい。
僕らは街の西側から入る。
ガロッソさんは当面豪商ゾーンの宿で寝泊まりし、僕らは1泊だけして王都を出る予定だ。
なお、魔動車は貴族街より内側での使用は禁止されている。貴族街からは馬車か徒歩のみとなっている。
伝統と格式ってことかな?
王都は物価が高かった。
パエルモより1~2割ぐらい高いイメージかな。生活はしにくいのかも。
宿屋で夕食を食べようと集まった時。
バニング
「少し厄介なことになっています。
東の街道にヘルハウンドの群れが現れたようです。」
僕
「ヘルハウンドって?」
ロック
「大型犬みたいなモンスターだな。
単体ならDランク、群れならCランク相当。
群れの大きさがわからないと下手に手出しは出来ないな。
騎士団が討伐するまでそうだな~、
2週間前後はかかるんじゃないか。」
僕
「え~、2週間も足止めされるの!?
魔動車なら突破出来るんじゃないの?」
マヘリア
「ヘルハウンドの群れに突っ込んだら、魔動車がボロボロに傷ついちゃうわ。
修理代は相当よ。
最悪、途中で止まる可能性もあるわね。
リスクが大き過ぎるわ。」
僕
「じゃあ、僕らで群れを討伐しようか?」
ガロッソ
「それもダメだな。
急にモンスターの群れが消えてみろ。
その後、長期の調査が行われることになる。
もしかしたら、周辺の村を襲うかもしれない、なんて噂が広がってしまう。」
そうなんだ、、、
単純に倒せばいい、というものでもないらしい。
どうしよう?
マヘリア
「ねぇ、アキラ君。
そんなに自信あるの?」
僕
「まあ、余裕で倒せるとは思いますよ。
全部倒さずに突破することも問題無いと思います。」
マヘリア
「じゃあ、魔動車をマジックバックに入れて、牛車で突破しましょ。
それで安全なところまで出たら、再び魔動車に乗って移動する。
どうかな?」
ミレイ
「護衛としては反対です。
アキラ君は強いとは思いますが、ヘルハウンドの波状攻撃は侮れません。
勝てると護衛に傷を負わせないは別次元です。安全を最優先するべきです。」
ミレイさんが正面から反対する。
護衛としては正しい姿勢なんだろうな。
なんと言ってもCランク冒険者だし。
ミレイさんはマヘリアさんに同行するらしい。女性の護衛が1人いてくれると安心なのだとか。
バニング
「ミレイの考えは基本的に正しい。
だが、今回はマヘリア様の案を採用する。」
ミレイ
「どうしてですか!」
ミレイさんの語気が荒い。
バニング
「私の判断だ。現在の戦力ならリスクなく突破出来るだろう。
アキラ君、ヘルハウンドを殺し過ぎるなよ。
群れが小さ過ぎると不自然になる。」
僕
「わかりました。」
バニングさんの判断にそれ以上誰も異論を挟まなかった。やはりバニングさんのリーダーシップは強いみたい。
・・・と言うことで翌朝。
牛車に乗って出発。
門の守衛には警告されたけどマヘリアさんは軽くいなしてしまった。
ミレイさんは顔には出さないけど、少し機嫌は悪そうだ。
マヘリア
「さぁ、出発よ!
アキラ君も大口叩いたんだから、ヘルハウンドなんかに遅れを取らないでよ。」
僕
「大丈夫だと思いますよ。
じゃあ、ボゥ、よろしくね。」
ボゥ
『わかった。』
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