嫉妬

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今回は別人の話です。

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「羨ましい・・・。」


モンスターを4体も連れているなんて。


女を2人連れているけど、

鑑定したら、侍と重装歩兵だった。

テイマーじゃない。


そして、あの男は私と同じ『市民』だ。

おそらく、破格のスキルを持っているんだ。

1人で4体もモンスターをテイムしているだもん。


欲しい。。。


どうする?


尾行してみる。

朝からダンジョンに入る。

女2人とモンスター4体をいつも連れている。

さすがに正面から戦うのは厳しい。


ダンジョンから出てくると1人の女と合流する。

その女は牛のモンスターとリヤカーを連れてダンジョンの戦利品を売っているようだ。


この女、職業は拳闘士。

この女を人質に取るか?

それでも厳しいな。

おそらく冒険者サポーター。

人質にしても無視をされる可能性もある。


あの少人数のパーティーで、冒険者サポーターを雇うなんて、よほど儲かっているんだろう。

・・・羨ましい。



使っている宿は簡単に特定出来た。

ほどほどに高級な宿だ。


宿に忍び込みチェックする。

隠密スキルを使えば、簡単だ。

どうやら全員同室で寝泊まりしているらしい。

厄介ね。

コウモリタイプのモンスターは夜目も利くはず。



なかなか手が出せない。

どうする。

凄く欲しいのに。。。



良いスキルが手に入った。

殺した女から『誘惑』というスキルを手に入れた。

異性を誘惑し、魅了状態に出来る。

魅了状態になると、相手の言うことに従ってしまう。

奴隷と違い魅了は一時的な状態。

時間経過やアイテム、魔法、ダメージなどで回復してしまう。


直接あの男に誘惑を使う?

いや、ダメだ。

回りの女が邪魔だな。


作戦を思いついた。

私は昼間に宿屋に入る。


店主

「いらっしゃいませ。

申し訳ございませんが満室でして。」


「あら、そう。

でも関係ないわ。

『誘惑』」


店主

「なっ!?」


店主は驚き、脱力する。

目は虚ろだ。


成功ね。


「私が指定した客の食事にコレを入れなさい。それと部屋の中にコレを見えないところに置いて。」


店主

「承知しました。」


渡したのは睡眠薬と強いリラックス効果のある植物『ネムレ草』。

ネムレ草は即効性は無いが眠りやすく、眠りが深くなる。

睡眠薬と一緒に使えば効果抜群。

深夜には深い眠りに落ちるだろう。



そして深夜、、、

隠密で気配を消して宿屋に忍び込む。


部屋は覚えている。

鍵がかかっているが店主から鍵を受け取っている。

問題ない。


4人が並んで眠っている。

その近くにオオカミとドラゴンは丸くなり眠っている。

オオカミにもたれるようにコウモリが眠っている。

コウモリの眠り方はこれで正解なのか?


男が端で寝ている。

気楽な寝顔だ。


私は剣を引き抜く。

剣スキルもある。

剣でのダメージが増す。


不意討ちスキルもある。

不意討ちに成功しやすく、成功するとダメージが増える。


急所討ちスキルもある。

通常でも急所を攻撃するとクリティカル扱いになるが、そのダメージ上昇率が向上する。


要は今なら間違いなく必殺の攻撃が出来る。

苦しまずに死ねるのだ。

私に感謝して欲しい。


さぁ、私にそのスキルを差し出しなさい!


私は剣を男の首に振り下ろす!

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