課題は山積み

受付嬢

「後ろも並んでおりますので。」


「う、あ、え、」


こういう時にコミュニケーション力の低さが出てしまう。


「どうしました?」


僕が手間取っていると奥から声が、


受付嬢

「こちらの冒険者さんが、」


ロイズ

「おや、アキラさん。

今日はどうされましたか?」


「ロイズさんにお会いしたくて。」


ロイズ

「では、こちらへどうぞ。」


応接室に通されました。


ロイズ

「申し訳ございません。

さすがに、これ程早く来られるとは思いませんでした。

用件はそちらのドラゴンですね。」


「そうです。

新しく仲間になりました。」


ロイズ

「まずは確認させて頂きます。」


ロイズさんがドラをチェックする。


ロイズ

「間違いなく、アキラさんのテイムモンスターです。

は~、これで4体目。

しかもドラゴン。

前代未聞です。」


「ハハハハ、すいません。」


ロイズ

「私の想定が甘かったのでしょう。

お気になさらずに。」


それからロイズさんが首輪と手紙を用意してくれた。


ロイズ

「次に来られた際は窓口にその書面を提出してください。私の来客であると記しております。」


「ありがとうございます。」


ようやく、本日のお仕事終了。

疲れたね。



翌日、コーラル商会に行くとマヘリアさんが待っていた。

合計190,000ウォンカを受け取りました。

それと、お肉は露店を出す日まで冷蔵室で預かってくれることになった。

優しいね。


それから、露店の準備にとりかかった。

やることはいっぱい。

初めてのことばかりだからね。



そして当日。

露店の場所に行くと、、、

人通りのほとんど無い、辺鄙な裏路地だった。

それでも張り切って商売しますよ!


メニューは2種類。

ワイバーン肉の串

ランドシャークフライ


まずは肉串の焼ける香りで人を呼びたい。

焼き始めると破壊力抜群の香り!

僕のお腹が鳴っちゃうよ。


そして、2日間は終わった。

全然うまくいかなかった。。。

完全な赤字。

段取りが悪いし、慌てると調理も失敗。

焦がしたり、油が劣化したり、待たせたり。

やっぱり素人が簡単に出来ることじゃないのかな。

リィズとフィオも社交的ではないし、僕のコミュニケーション力はゼロだ。


あたふたするだけで、何も対応できず、ミスがミスを呼び。。。

3人とも落ち込みモードで片付けをしました。



翌日、コーラル商会を訪問。

商売のことは商売の専門家に相談しよう。


マヘリアさんとトマーシュさんがいた。


「少しだけ相談させてもらってもいいですか?」


マヘリア

「露店がうまくいかなかったの?」


「はい、、、実は・・・」


マヘリア

「まぁ、最初はそんなもんよ。」


トマーシュ

「露店をやっているのも、大半は飲食店で働いて経験を積んでから独立。

というパターンだからね。

まったくの未経験で、いきなり挑戦はかなり難しいよ。」


マヘリア

「まぁ失敗して当然ね。

後は、失敗を繰り返して反省しながら成長していくか、一度プロに師事するかね。」


「出来ればプロに師事したいです。」


トマーシュ

「それなら、お店を紹介してあげることは出来るよ。

給料無しでもいいなら、すぐに見つけてくるよ。」


「お願いします。

それと、素材をもっといっぱい運ぶ方法はないですか?」


マヘリア

「今使ってるのは最大サイズのリヤカーよね。それよりも大きいのは魔動車ぐらいね。」


トマーシュ

「でも魔動車は街道や平原しか進めないよ。タカート山脈で使いたいなら、行けるところまで魔動車で行って、そこからはリヤカーで往復するとかかな。」


う~ん

なかなか面倒くさいな。


マヘリア

「一発逆転を狙うならマジックバックね。」


「マジックバック?」


マヘリア

「そう。

ダンジョンでしか手に入らない貴重品よ。

性能によって違うけど、高性能な物だと、1つで倉庫の代わりになるみたいよ。」


「凄いな!

どうやったら手に入れられるんですか?」


トマーシュ

「ここからなら、フラメル王国のダンジョンだね。」


なるほど、、、

どうしようかな?


トマーシュ

「それともう1つ考えておいて欲しいことがあるんだ。」


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