旅の道連れは?

宿に戻るとマヘリアさんたちがいた。


マヘリア

「どう?無事に登録出来た?」


「いや~、実は色々あって、、、」


とりあえず商人ギルドカードを見せる。


マヘリア

「えっ!? なんで商人ギルドなの?」


僕は事情を説明した。

僕が『市民』だと言ったら、みんな驚いていたけど、

異世界人だからそんなもんか、、、と

なんとか納得してくれた。


異世界人ってのはけっこうキラーワードなのかも知れない。


マヘリア

「やっぱり異世界人は常識では理解出来ないわね。

本当にアキラには驚かされるわ。」


「僕は普通の市民ですから。」


マヘリア

「はー、まぁいいわ。

それより明日からはどうするの?」


「とりあえず帝国は出るつもりなので、明日はその準備をするつもりです。」


マヘリア

「じゃあ、ロック、後で旅に必要な物を教えてあげて。」


ロック

「わかりました。じゃあ晩めしの後、部屋に行くから待っててくれ。」 


「ありがとうございます。」


マヘリア

「さぁ、そろそろ夕食ね。食堂に行きましょう。」


マヘリアさんたちと同じテーブルで夕食を食べることになりました。


マヘリアさんの両隣はバニングさんとミレイさん。やっぱり、どこでも護衛の仕事はしっかりこなしている。プロだね。



夕食のメニューは

パン

スープ

サラダ


シチューはお肉ゴロゴロ。

このお肉がレッドピッグというモンスターのお肉で、この『赤豚亭』の名物らしい。


味は美味しかった。

ここ数日まともな物食べてなかったからね。

スープはシャバシャバのクリームシチューって感じ。お肉たっぷりで食べ応えがある。


『シチューを食べた。

 力+1

 丈夫さ+1

 魔力+1』


色々上がった!

これが料理ボーナスってことか!


おそらく料理を食べると複数の能力が上昇するみたい。


サラダはピクルスに近いぐらいビネガーが効いていた。


『サラダを食べた。

 HP +1

 MP +1

 素早さ+1』


凄いね!

この上昇スピード!

明日はいろんな料理を食べてみようかな。

ギルドに行く途中で見たけど、飲食系の屋台がいくつもあった。

明日散策するのもいいかもしれない。


食事を終えて部屋に戻ると、すぐにロックさんが来た。

ロックさんはバニングさんに比べると若い。

僕よりは年上だけど。


旅の必需品を優先順位を含めて説明してくれた。気さくな性格でトークも上手。

すごくわかりやすい。


ロック

「一応説明したけど、今後のことを考えたらモンスター以外にも仲間を作った方がいいと思うぜ。」


仲間作りか、、、コミュニケーション能力の低い僕には難しいな~。

どうやら考えていることが顔に出てたらしい。


ロック

「別に『仲間』じゃなくてもいいんだぜ。」


「どういうこと?」


ロック

「冒険者を雇うのもいいし、

奴隷を買うのも有りだな。」


「冒険者か奴隷、、、」


ロック

「俺も冒険者としてマヘリアさんに護衛として雇われてる訳だ。

ただ冒険者を雇うのはお金もいるし、

雇う冒険者の当たり外れもある。

そこが難しいところだな。

良い冒険者はそんなに空いてないから、ツテがないと見つけにくいからな。」


「なるほど、、、」


ロック

「アキラの場合は奴隷の方がオススメだな。

アキラは異世界人っていう秘密もあるだろ。

奴隷は契約で縛れるから、秘密が漏れる心配も無いし、絶対服従だから裏切られる心配も無い。

それにここはドバン帝国。

奴隷商が活発な国だ。

確認する価値はあるぞ。」


「明日行ってみます。」


ロック

「あぁ、場所はここだ。

俺たちも後数日はここに滞在してるから、何かあったらいつでも言ってくれ。」


「ありがとうございます、ロックさん。」


ロック

「おう、じゃあな。」


ロックさんが部屋を出ていった。

明日は忙しくなりそうだ。


久しぶりのベッド。

最高だ。

元の世界のベッドに比べると硬いけど、文句は無い。

今日はぐっすり眠れそうだ。


おやすみなさい。

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