冒険者ギルド

『手続窓口』に行くと受付のおねえさんが声をかけてきた。


受付嬢

「いらっしゃいませ。

今日はどのような手続きを希望ですか?」


「冒険者登録をしたいんですけど、こちらで合ってますか?」


受付嬢

「大丈夫ですよ。

冒険者登録ですね。

では、こちらの書類にお名前と職業をご記入ください。

それと100ウォンカお持ちですか?

初期登録に必要ですが?」



この街に着いてから気付いたんだけど、何故かわからないんだけど、この世界の文字が読める。

そして、僕が書いた文字も伝わる。

謎だね。

異世界転移の不思議。



「大丈夫です。持ってます。

どうぞ。」


書類と100ウォンカを差し出すとおねえさんが受け取る。


受付嬢

「では、手続きを行いますのでしばらくお待ちください。」


おねえさんが受付の奥に歩いて行った。


おねえさんが走って戻ってきた。


受付嬢

「申し訳ございません!

こちらに記入されている『市民』は間違いではございませんか?」


「僕は市民なんですけど、、、

なんかまずかったですか?」


受付嬢

「そちらのモンスターはあなたのテイムモンスターではないんですか?」


「え~っと、市民なんですけど、テイム系のスキルは持っているんです。」


受付嬢

「なるほど、、、

しばらくお待ちください。」


再びおねえさんが受付の奥に走って行った。


受付のおねえさんがおじさんを連れてきた。


受付嬢

「こちらに一緒に来て頂けますか?」


「わかりました。」


応接室に連れて行かれました。


おじさん

「初めまして、

私はこの支部の支部長をしているマルダンと申します。

率直に申し上げます。

あなたの冒険者登録の申請は認められません。」


「あの~、どうしてですか?」


マルダン

「そうですね。

『一部の例外を除き、非戦闘職の登録は認めない』という規則がございます。

なお、一部の例外とは『木こり』や『坑夫』などの戦士と遜色ない力がある職業のことです。

残念ながら『市民』は例外には当たりません。」


「でもテイムモンスターがいますよ。」


マルダン

「そうですね。

ですが市民です。

ただ、ホワイトウルフにブラックバットは強力な戦力です。

あなたとパーティーを組みたいという冒険者は沢山いると思います。

冒険者登録をしている誰かとパーティーを組めば、実質的には冒険者は出来ると思います。

しかし、有効なスキルを持っているからと言って、規則を曲げて登録を認めることは出来ません。」



なるほど、、、

まぁ、非戦闘職の冒険者登録を認めないのは理解出来る。

規則を守るのも良いことだと思う。

仕方ないな。


「わかりました。

規則を知らず申し訳ございませんでした。

お手数をおかけしました。」


マルダン

「ご理解が早くて助かります。

なお身分証としてギルド登録をしたいということでしたら、商人ギルドをオススメ致します。」


「商人ギルドですか?」


マルダン

「そうです。

お見受けしたところ他の街からいらっしゃったご様子。

街を移動するなら冒険者か商人が無難かと思います。」


「ありがとうございます。

じゃあ行ってみます。

すいません。お手数をおかけしました。」


マルダン

「いえいえ、

みな、あなたのように理解が早いと助かりのですが、冒険者登録に来る新人は話の通じない者が多いので。」


なるほど。

新人ほど話を聞かないのかもね。

さっきのマルダンさん、強そうだったもんね。

もしかしたら、僕が暴れる可能性を考えて、別室に呼び出して、マルダンさんが説明したんだろうね。


僕は冒険者ギルドを後にした。


それと、僕が入らなかった建物。

あれは素材の買取りやモンスターの解体を行う施設だったらしい。

ここで解体したモンスターの素材が色々なところに売られていくらしい。



僕は受付のおねえさんに教えてもらった商人ギルドを目指す。

と言っても、すぐ近くなのですぐ到着です。


さぁ商人ギルドだ。

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