冒険者ギルド
『手続窓口』に行くと受付のおねえさんが声をかけてきた。
受付嬢
「いらっしゃいませ。
今日はどのような手続きを希望ですか?」
僕
「冒険者登録をしたいんですけど、こちらで合ってますか?」
受付嬢
「大丈夫ですよ。
冒険者登録ですね。
では、こちらの書類にお名前と職業をご記入ください。
それと100ウォンカお持ちですか?
初期登録に必要ですが?」
この街に着いてから気付いたんだけど、何故かわからないんだけど、この世界の文字が読める。
そして、僕が書いた文字も伝わる。
謎だね。
異世界転移の不思議。
僕
「大丈夫です。持ってます。
どうぞ。」
書類と100ウォンカを差し出すとおねえさんが受け取る。
受付嬢
「では、手続きを行いますのでしばらくお待ちください。」
おねえさんが受付の奥に歩いて行った。
・
・
・
おねえさんが走って戻ってきた。
受付嬢
「申し訳ございません!
こちらに記入されている『市民』は間違いではございませんか?」
僕
「僕は市民なんですけど、、、
なんかまずかったですか?」
受付嬢
「そちらのモンスターはあなたのテイムモンスターではないんですか?」
僕
「え~っと、市民なんですけど、テイム系のスキルは持っているんです。」
受付嬢
「なるほど、、、
しばらくお待ちください。」
再びおねえさんが受付の奥に走って行った。
・
・
・
受付のおねえさんがおじさんを連れてきた。
受付嬢
「こちらに一緒に来て頂けますか?」
僕
「わかりました。」
応接室に連れて行かれました。
おじさん
「初めまして、
私はこの支部の支部長をしているマルダンと申します。
率直に申し上げます。
あなたの冒険者登録の申請は認められません。」
僕
「あの~、どうしてですか?」
マルダン
「そうですね。
『一部の例外を除き、非戦闘職の登録は認めない』という規則がございます。
なお、一部の例外とは『木こり』や『坑夫』などの戦士と遜色ない力がある職業のことです。
残念ながら『市民』は例外には当たりません。」
僕
「でもテイムモンスターがいますよ。」
マルダン
「そうですね。
ですが市民です。
ただ、ホワイトウルフにブラックバットは強力な戦力です。
あなたとパーティーを組みたいという冒険者は沢山いると思います。
冒険者登録をしている誰かとパーティーを組めば、実質的には冒険者は出来ると思います。
しかし、有効なスキルを持っているからと言って、規則を曲げて登録を認めることは出来ません。」
なるほど、、、
まぁ、非戦闘職の冒険者登録を認めないのは理解出来る。
規則を守るのも良いことだと思う。
仕方ないな。
僕
「わかりました。
規則を知らず申し訳ございませんでした。
お手数をおかけしました。」
マルダン
「ご理解が早くて助かります。
なお身分証としてギルド登録をしたいということでしたら、商人ギルドをオススメ致します。」
僕
「商人ギルドですか?」
マルダン
「そうです。
お見受けしたところ他の街からいらっしゃったご様子。
街を移動するなら冒険者か商人が無難かと思います。」
僕
「ありがとうございます。
じゃあ行ってみます。
すいません。お手数をおかけしました。」
マルダン
「いえいえ、
みな、あなたのように理解が早いと助かりのですが、冒険者登録に来る新人は話の通じない者が多いので。」
なるほど。
新人ほど話を聞かないのかもね。
さっきのマルダンさん、強そうだったもんね。
もしかしたら、僕が暴れる可能性を考えて、別室に呼び出して、マルダンさんが説明したんだろうね。
僕は冒険者ギルドを後にした。
それと、僕が入らなかった建物。
あれは素材の買取りやモンスターの解体を行う施設だったらしい。
ここで解体したモンスターの素材が色々なところに売られていくらしい。
僕は受付のおねえさんに教えてもらった商人ギルドを目指す。
と言っても、すぐ近くなのですぐ到着です。
さぁ商人ギルドだ。
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