一癖ある面白さ

決して万人受けする作品ではないが刺さる人には返し付きで刺さる作品。
俺TUEE系の作品ではなく、ハイファンタジーの世界観の中、丁寧に描かれた旅をする仲間達の様子を読みたい方にオススメ。

主人公サイドの登場人物にアから始まる人物が複数配置されていたり、人物描写が少な目等、読みやすさはあまり考慮されていないが、共依存関係の主人公とヒロインが少しずつ関係を深めながら少しずつ不穏なエンディングに近付いていく様子は、この作品でなければ得られない栄養素といえる。
また、主要登場人物は敵味方によらずそれぞれの信念を持っており、ただの舞台装置ではない事は読者の感情移入を助けるだろう。

作品全体の色合いとしては白黒ハッキリというよりは、光の当たり方で白にも黒にも見えるグレーを描いているように感じる。

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