その竜(ワイバーン)が運ぶのは「本」!でもそれだけではありません。「夢」「希望」「勇気」「友情」「努力」……かたちのないものを乗せて、竜は森を越え、山を越え、海を越えて旅をします。幼い頃に戻ったように胸が弾む、素敵な短編です。長編化希望!
本って色々な表情がある。とりわけ子どもに見せてくれる表情は豊富にある。勇者の眼差し、王様の苦悩、魔王の野望。物語は雄弁に子どもへ話しかけてくれる。そんな物語たちを空を飛んで運んでくれる本屋さんがいたら。子どもたちはどれほどワクワクして空を見上げて本屋さんを待っていることか。もっとワクワクする気持ちを見せてほしいと願いたくなる爽快な短編です。おすすめ!