第4話
ヴィエンチャンの昼下がり、フー率いる強盗団は、周到に練られた完璧な作戦で現金輸送車を襲撃する。狙いは麻薬カルテルのマネーロンダリング請負人、ブンミー・クンタニットの保有する無記名証券だった。しかし、その際に新参の森蘭丸が警備員を射殺し、止む無くフーは他の警備員も口封じのため射殺してしまう。仕事後、フーは些細なことで警備員を射殺した蘭丸を始末しようとするが、一瞬の隙を突いて逃げられてしまう。
💀2人死亡 残り3人
一方、捜査を担当することとなったスシ警部補は、わずかな手がかりから強盗団のメンバーである北条織江を割り出すことに成功する。部下たちに織江の行動確認を命じ、織江と接触する強盗団のメンバーらしき男たちを一人ずつあぶりだしていった。スシはリーダー格のフーに注目し、執拗に追及していく。
スシの仕事への執念は異常であり、その家庭生活は破綻寸前のところまで迫っている。後妻であるサクラは薬物に依存し、連れ子のセーンチャンは情緒不安定になりつつあった。セーンチャンは月光を意味する。一方、フーはプロの犯罪者として、いかなる状況でも高飛びできるようにするため、私生活の全てを封印していた。だが、ある日フーは美杏という若い女性と出会い、瞬く間に恋に落ちていく。そして、フーは次の仕事を最後に足を洗い、彼女と共にタイへ移住することを決意する。
ラオス警察とフー一味の水面下での攻防が続く中、フーはブンミーに証券の買い取りを持ちかける。しかし、ブンミーは殺し屋のソムタムを交渉の場に差し向けた。仁太を殺したのはソムタムだ。だが、ブンミーは命令はしていない。拷問した後、部下にしたのだ。
フーらはソムタムを廃墟で地雷で返り討ちにした後、ブンミーに宣戦を布告する。
💀残り2人
ある夜、スシは揺さぶりをかけるため、尾行していたフーに話しかけ喫茶店に誘う。コーヒーを飲みながら身の上話をするスシとフーは、お互いの存在に不思議な共感をおぼえる。対極に位置する存在でありながら、どこか似通った部分がある。だが、敵同士の彼らは、次に会った時は必ず殺すと宣言した。やがて、フーらはラスト・ビジネスである銀行襲撃を実行に移す。警報装置を全て切断し、完璧な計画は成功するかに見えたが、何者かの密告によって、スシらが銀行に急行。白昼のヴィエンチャンで銃撃戦が展開される。
仲間の北条織江が射殺されて死亡した。
💀残り1人
五体満足でその場を切り抜けたフーは、今回の襲撃に参加しなかった仲間のチャンの元へ向かうが、チャンは蘭丸に襲われ、虫の息であった。フーらを逆恨みした蘭丸はスシと手を組み、チャンの妻を人質にして密告を強要したのである。フーはブンミー邸に侵入し、彼を銃で始末する。
💀これ以上殺せません
闇に叫べ! 13 ラオス殺人事件🇱🇦 鷹山トシキ @1982
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