第9話 こんなのデスゲームじゃねえか!
「・・・・・・それ以外の者達は、一生この世界で暮らしてもらう!」
それを聞いてみんなが一斉に悲鳴のような声を上げたのは言うまでもない。
今まで10回もこの世界に召喚され、ぼっちでこの世界を救い続けてきた俺もこんなことは予想すらしていなかった。
今回だけ何かがおかしい!
過去の10回は、40人ほど(俺たちのクラスの人数と同じくらい)の全く面識のない人たちと同時に俺は集団転移したのだが、そんなアナウンスは一切なかった。
だから、俺はその一緒に集団転移した人たちは、毎回俺がこの世界を救ったことで俺と一緒に元の世界に戻れたのだろうと勝手に思い込んでいたのだ。
でも、そうじゃなかったってことか?
おっさん! そりゃいくらなんでも
死にはしないけど、ここから一生出られないんじゃあ、ほとんどこんなのデスゲームじゃねえか!
俺はもうちょっとでそう天の声のおっさんに本気で詰め寄ってしまうところだった。
・・・・・・そうだ!
じゃあ、いっそ今回はみんなでこの世界を救えばいいんじゃないか!
俺がそう思った時、全く同じことを口にした者がいた。
それは、
「・・・・・・じゃあ、もし全員でこの世界を救ったら全員で元の世界に戻れるのかしら」
それについての天の声のおっさんの回答はあまりに非情なものだった。
「この世界を救うという最難関ミッションを、みんなで仲良くおてて繋いで達成できるはずがないだろう! ふざけないでくれ! 我々だって必死なのだ! 競争の原理だよ、競争の原理! 世界を救えるのはたった一組のパーティーのみ! そうなったら本気で命を
もちろんこんな台詞は『サーザントピアス』にはなかった。
そしてそれは高校2年生、16、7の少年少女にはあまりにも過酷すぎる話だった。
当然泣き出す者もいたし、天に向かって
そんな中、
「オッサン、もうスタートしてもいいんだよな? これは競争なんだろ? だったらオレ達はどのパーティーよりも早くスタートするぜ! ・・・・・・でも、その前に、武器はもらったが、オレたちの
「ジョブ? ああ、職業のことか! この世界には冒険者の職業は
「なんだよ! オッサン! やっぱ
「言い忘れたのではない。あえて言わなかったのだ! 楽しみは後にとっておいた方がいいだろう? それにそんな質問をされたことは今までなかったからな!」
「もういいよ、くだらねえ言い訳は! 聞きたかったのはそれだけだ! オレ達はもう行くぜ! オレ達のライバルになりそうなパーティーはどう見てもいなそうだけど、速攻でこの世界を救って一生後悔させてやりたいやつらは何人かいるんでね!」
遼也がそんなムカつく
そのけたたましい叫び声が俺の耳に飛び込んできたのは。
―――グゴァアアアアアッッッ!
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第9話も最後までお読みくださりありがとうございます!
もしちょっとでも「なんかおもしろそう!」「これは期待できるかも!」と思っていただけましたら、最新話の後に☆☆☆評価をしていただけるとめちゃくちゃうれしいです!
作品フォローもぜひお願い致します!
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