第2話 乗崎 麗夏(ハイスペご令嬢)①
「男子だけでパーティーを組むのは別にそっちの勝手だけど、そんな
これがクラスの1軍男子達に歩み寄って
なんと言うか、乗崎麗夏は確かに世界的超有名企業(同族経営)の創業者一族のご令嬢で、成績は東大進学者を毎年多数
おそらくそんな超ハイスペックでクラスのマドンナ的存在で、完璧姫と呼ばれているのに、彼氏の一人もできないのはそういうところに原因があるのだと思う。
でも、俺は密かに彼女のそういうところを特に気に入っていた。
この時のこの発言も近くで聞いていてハッキリ言ってめちゃくちゃスッキリした。よくぞ言ってくれたと心の中で叫んだくらいだったのだ。
だが、クラスの1軍男子達にはやっぱり不評だったようで、その中でも自他共に認める中心的な存在の
「麗夏! そんな偉そうな口を利いていられるのも今だけだぜ! ここは学校じゃないんだ! 守ってくれる先生も親もいないんだよ! ・・・・・・だったら、どうすればいいかわかるだろ? 強いものにひれ伏すんだよ! 服従するんだ! オレはサッカー部のエースで、
それから忘れもしない、遼也は最後に俺の方を見てこう言ったのだ。
「どうする? 麗夏ぁ? あれー? どうやら他の男子達はもうみんな男子だけで4人パーティー組んじゃいそうだぜ! 薄情なやつらだなぁ! ほら! 早く決断しないと男子はそのぼっち野郎しかいなくなっちまうぞ! ・・・・・・まあ、そんなぼっち野郎とパーティー組むくらいなら女子だけで組んだ方がまだましだろうけどなぁ」
「ははははは・・・・・・」
そう陰キャ特有の愛想笑いをしてはいたが、もちろん俺は内心ムカついていた。でも、まあそう思うのも無理はないかともどこかで思っていた。今すぐ俺のステータスを遼也に見せつけることができればこの状況も少しは変わるんだろうが、そのためには俺と遼也が同じパーティーのメンバーにならないといけなかった(特殊能力でもない限り通常はパーティーメンバー以外のステータスを覗き見することはできないのだ)。俺だってそれが不可能だということぐらいわかっていた。だから、この時の俺の唯一の希望は、遼也のその誘いを乗崎 麗夏がキッパリと断ることだったのだ。
そんな俺の思いを知ってか知らずか、乗崎 麗夏はしばらく沈黙した後、遼也にこう言い返したのだった。
「誰が脳みそまで筋肉の3バカトリオに頭なんか下げるもんですか! ・・・・・・いいわ! 私はこのぼっち君とパーティーを組むから! だって私には全く知らない世界に来たっていうのに恐れや謙虚さのかけらもないあんた達よりこのぼっち君の方がよっぽど将来有望に見えるから!」
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第2話も最後までお読みくださりありがとうございます!
もしちょっとでも「なんかおもしろそう!」「これは期待できるかも!」と思っていただけましたら、最新話の後に☆☆☆評価をしていただけるとめちゃくちゃうれしいです!
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