第9話 メル友・・・その9

しかし、ま~、コーヒーを飲むと、どうして、こうも、煙草を吸いたくなるの?

とはいえ、あの子にとっては、さっきのあたしの言葉は、かなり衝撃的だったはず!

なので、今夜は、このままパソコンを閉じた方がいいかもしれないわね。


あい?違うって?

きっと、あの子は気になって木になって木にシマウマだっていうわけ?

いいのよ。気にしなくても。あたしに、ため口をきくなんて100万年早いって~の!

クマさんも、そう思うでしょ?


あたしは、いつも寝るときはクマさんのぬいぐるみと一緒に寝てるから、

ベッドの上でクマさんのぬいぐるみに話しかけるのが日課になってるんだけど。

あい?暗いって?んなことを言ってると、まん丸お耳さんを、むぎゅ!って引っ張るわよ!


でもね~、最初の500円玉で、なんとなく分かっちゃったのよね。

んでもって、彼に寝取られたでしょ?

でも、まあ。ここまでなら、もしかして他にもあるかもしれないけど。


その次の動物園に行った帰りときたもんだ。動物園よ?動物園!

普通なら映画とかショッピングしてとかじゃない?

そこに動物園が出来てきちゃったら、もう、絶望的な確率でビンゴだわ!


でも、あれから何年になるのかしら?

あたしが高校3年の冬だから、もう、34年にもなるのね。


そういえば、あの子とは2回付き合ってるのよね。

3回目もあったけど、あれは付き合ってるという部類じゃないわね。

こんな時って不思議なもんで、あの子が34年前に付き合ってた子だったってことに驚くよりも

34年っていう月日を逆算していくと、あたしも今日までよく生きていたな~って。


再会の偶然よりも、そっちの方を考えちゃうわ。

それに、34年後には、あたしは、こんな風な生活をしているということが、

すでに34年前から決まっていたのかもしれないって。

そんな風に思うと、時間って不思議っていうか、不思議な時間って感じ。


そんなことをベッドの上に寝ころびながら考えていたら、

いつの間にか眠ってしまっていたみたいで、気が付いたら窓の外が明るくなってるみたい。

この場合、気が付いたらじゃなくて、目が覚めたらって言った方が正解かしら。


朝のコーヒーを入れてから、パソコンのメールを開いてみると。

お~!お~!来てる来てる!あの子からメールがた~んと届いてるんだわん!

ってか、た~んとでもないわね、届いてるメールは3通だわ。

きっと、あたしが寝たと思って途中で諦めたんだわさ。


とりあえずメールを開くのは夜にしないと、あたしだって、それなりに忙しいのよ。

一人暮らしって、一応なんでも一人でやらないといけないから、けっこう大変。

ということで、とりあえずは、コーヒーのおかわりを頂いてから!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る