10 わ た し ・・・
わたし 日なた水のゾウリムシ
みたい のああって
漂ってるの
でね 躰中 の 繊毛 が
そよいだり も してるの
音 の 無 い 世界 でね
どこ までも 明る くてね
影 が ひとつ も
無 い と こ
だから しいんと
・・・澄んで漂う
きっと クレーの絵みたいな
───奥行きに
ステンレスのパイプ が
男な の
どういう わけだ か 縦に
浮 いて
間延びし た わたし映して
とにかくステンレスの パ
イプです 男は
そうで なきゃあいけないの
接触な んてし たらかな?
傍 へ 行っ たほうが ?
きっと わたし
日の糸 に 結ば れてて
だ から ひふん ふに
ふう… おしり さかさま
に~って縦長顔オバケ で
ふにに ふひひ だ ぞ ♫
「ほれ! これ わたし私」
見つめ だして にっこりし
てたら なんだ か 気分が
いつかしら 眠たくな…って
それで 視界 が 黄色く
と ろ け だ し て……
わたしガーゼのナイティ で
ぽつん と 中庭
わたし いつ のまにか
小 っ ち ゃ な 女の子
なのに 手には ステン
レスの パイ プの 小枝
「これ どう し た の」
ほ んと 不思議が ってる
そんな の好き じゃない
でしょ女の子は だから──
ポイ! 夜霧 の 芝生 へ
ほ おっ ちゃ う!!
そ れか ら────
「へーんなのッ」
勇んで 駆け てっ ちまう
お人形で 埋 まるベッドへ
私 駆けてった わたしに
泣 き だ す
小っちゃ な 裸足 の足音
…もう 聞 こ え ない
それ で ど おし ても
泣きや めず いる・・・
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