女の好み
第1話
女「先輩、どうして私と付き合ってくれたんですか?」
男「どうしてって?」
女「だって先輩、前に色白で黒髪ロングで貧乳の女の子が好みだって言ってたじゃないですか。私、色黒で茶髪にショートヘアで巨乳なんですよ。先輩の好みと全然かけ離れているのに……」
男「実はけっこう前にね、道を歩いてるとすごく好みの女の子を見かけたんだ。色白で黒髪ロングで貧乳の女の子。それで一緒にカラオケでも行きませんか?って話しかけたんだよ。そしたら、無視されちゃって」
女「わかった! 無視されたことがトラウマになって女の子の好みが変わっちゃったんですね」
男「いや違う。人の話は最後まで聞こうね。それで、無視されたから腕を掴んで引き止めようと思ったら、腕が透けて触れられなかったんだよ。つまり、その人幽霊だったの」
女 「わかった! 幽霊に声をかけたことがトラウマになって女の子の好みが変わちゃったんですね」
男「ち・が・う。だから、人の話は最後まで聞いて。その声をかけた幽霊が今も俺に取り憑いてて、そいつの呪いなのか知らないけど、俺と付き合った子は、付き合ってから一週間以内に必ず事故に遭って死んじゃうんだ」
女「……えっ?」
男「でも、俺がこれまでに付き合った女の子はさっきも言った通り、色白で黒髪ロングで貧乳で、幽霊と見た目が似てる女の子なわけ。だから、全然見た目の違う君と付き合ってもその呪いは効くのかなぁと思って、君と付き合い始めたんだ」
女の好み @hanashiro_himeka
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます