『長編を書ききるモチベ』とは。読んでもらえるようになるには。

『長編を書ききるモチベ』は何でしょう?


 これだけ長年、ひとつの作品に携わって心が折れそうになることはないのかと言われれば……。


 あります!


 めっちゃありますよ!


 大ありです!


 でも、折れないのは、『絶対に完結させる』と思っているからです。

 私の『今、生きている意味だから』です。

『もう、登場人物たちをいなかったことにはしたくない!』からです。


 ……なんて奮起しますが、もっと気が楽になる方法があります。


『自分が一番の読者になること』です。




 何だソレ、と思われたかもしれません。


 なので、ちょっとお話しますね。




 読まれたらうれしい、感想をもらえたらうれしい、ブクマが増えたらうれしい、ポイントが増えたらうれしい、レビューがもらえたら最高!


 ……なんて思いませんか?


 思いますよね?

 ええ、私もとっても思います。よければお願いします。


 でも、『それが楽しみ』になったら気をつけた方がいいですという話です。

『うれしい』が『ほしい』と枯渇するようになってしまうと、反応をもらえないと書くのが辛くなります。投稿しても数字、数字、感想、感想、レビュー、レビューとなってしまいます。


 まず、『書けていること』に満足しませんか? という話です。




 私はまず、『投稿できる状態になったら、すぐに投稿』をやめました。

 基本的にひとつの章を書き終えてから、もしくはその目途が立ってから、複数投稿しているサイトのひとつだけに最新話を投稿するようにしました。


 これは『頑張った』と自分へのご褒美です。最新話が投稿できると、うれしくなるのです。私の場合ですが。


 他のサイトは、定期更新でストック目標を一年分としました。


 読んでもらえない、で落胆したくなかったのです。

 感想がもらえない、で落胆したくなかったのです。

 ブクマが増えない、で筆を折りたくないと思ったのです。

 ポイントに左右されたくないと思ったのです。だって、初めに完結した十万文字のときに比べたら、めっちゃたくさん読んではもらっている……はず。

 レビューがもらえたら最高! いや、それはそうなんだけど!


 でも、そもそも、私が目指すのは『完結』。

 この長編小説の登場人物たちを『私で縛らないでいられるようにすること』。


 なので、を捨てました。


 これで、『うれしい』が維持できるように私はなりました。


 最新話を更新しているサイトは、なかなか感想をもらえないサイトを選びました。

 感想を下さる方がいらしても、最新話の執筆とはかなりのタイムラグを発生させることで、感想に依存しないでいられるようになりました。


 読んで下さっている方々はいる。

 その感謝は忘れてはならないと再認識し、私が一番の読者になると決意しました。




 では、『自分が一番の読者になる』とは、どういうことか。


 ここで質問です。

 あなたは執筆している長編小説が好きですか?

 その先が読みたいと思って執筆していますか?


 私は、n回目の改稿に突入しているこの長編小説が大好きです。

 何なら、この世界に草木にでも転生したい、登場人物たちを陰からそっと眺めていたい……と妄想するくらい大好きです。


 はい、そこ。

 キモイと言わないでください。とても傷つきます。


 その先が読みたいと思って執筆しているかは、もう常に! です。

 基本的に次の章が読みたい、何なら、次の『部』が読みたい、いいや、はやくラストが読みたいんだぁぁぁあああ! と思って執筆しています。


 ひとつの章が終わると、

「ああ、この章のこの話が書きたかったんだ。やっと書ける……」

 と感動しながら執筆に向かっています。


 書けば、読めるんです!

 なんてご褒美なのでしょう。


 逆を言えば、自分が書かなければ『読めない』んです。

 ええ、『書くしかない』です。

 四苦八苦しながらも、『読めるぞ!』と、楽しんで書きましょう。


 ※私にとって創作は苦しい作業です。




 さてさて、やってみてPVが増加した話をします。


 読まれやすい一話辺りの文字数があるそうです。


 私の改稿している長編小説は文字数がマチマチで、文字数にとてもバラつきがありました。


 なので色々と調べ、一話辺りを二千文字弱~三千五百文字未満で区切りました。




 私は上記文字数でしましたが、諸説あるので、鵜呑みにせず、ちょっとご自身でも調べてみることをお勧めします。




 あとはなるべく、『次』が気になる部分で区切ることも意識しました。


 私は現在四サイトで長編小説を連載しているので、その作業を×四回しました。

 休日が三日過ぎて行きました。


 ……が、初めて登録した小説サイトで週間ユニーク0だったのが200越えしました。びっくりです。


 読んでもらえていると実感できると、とてもうれしかったです。




「読まれない」

 と、嘆きたくなることも正直あります。


 けれど、それは今読んで下さっている方に失礼だなと思い、感謝をするようにしています。


「読まれない」

 と、思うなら、やっぱり『読んでもらう工夫は必要だな』と思いました。




 最後に。

「ブクマ●件なんて、評価も伸びないなんて、書く意味ない」


 ……本当に、そうでしょうか。


 私は完結させることは、すごい意味のあることだと思います。




 まず、

「この人は、必ず完結まで書いてくれる人だ」

 という信頼感が生まれます。


 書ききると、

「書ききった」

 と、自信がつきます。


 書籍化を狙うなら、プロになるなら、執筆を止めて新作を書くという考えがあるのは承知の上です。


 でも、だからといって、大事な作品をないがしろにしてもいいのかな? と私は疑問に思うのです。


『読者を思って書く』

 では、楽しみに読んでいた作品が、ある日から続きが更新されなくなり、新しい作品ばかり書かれるようになったら……どうでしょうか。


 その人の作品を、完結しないかもしれない作品たちを、読みたいと思うでしょうか?


 固執しろ、という話ではありません。


 作品も、読者も、大切にできるのは、作者だけなのです。

 私と同じような後悔はしてほしくないのです。




 どうか、あなたの大切な長編小説が完結を迎えますように。

 それを願い、このエッセイを書きました。


 ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。

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十万文字を初めて完結させた支えはブクマ1。改稿後六倍になり、出版社に送ったら予想外のことを言われ全消し。その後、また改稿し一次通過。未だ改稿中。長編を書ききるモチベに悩む作者さんへ届けと書くエッセイ 呂兎来 弥欷助(呂彪 弥欷助) @mikiske-n

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