読書とはお金と時間に余裕がある人が行う……という事すら分かってない

 WEB作家勢は。だって3話で読者勢を繋ぎ止めろとかブラウザバックせぬようとかタイトルを100文字近くして「タイトルネタバレ」してまで行うというタイパ勢読者と実際に本を買ってじっくり読む人の趣向って真逆なんだよ。だからWEBでも本でも売れる人は最初からクライマックスに持っていける人でなおかつ隠し玉まで書ける凄腕の人だ。


 よく考えてみて? 君はミステリー・サスペンス小説で第一話から犯人が分かる小説なんて読みたいか? バカじゃないの? 普通の読者ならそういう「ネタバレ」行為に対して怒るだろ?


 それ、WEB作家勢がやってる行為です。例えるなら第3話約7000字でもう犯人が分かるような書き方をしてるわけ。


 もう分かるよね。「タイパ」なんて言ってる人はまず紙の本で読書なんてしないんだ。特にゆっくりと余韻を味わいたいとか知的好奇心を味わいたいなんて人はWEB小説とは真逆の趣向なんだ。それがプロの選考者でも分かってないからラノベってこんな悲劇を約8年繰り広げているのね。特に2012年以降の「異世界転生ブーム」からこうなったのかなって僕は感じるな。最初は奇異の目で面白がって読んでた読者も数年で「なんじゃこりゃ」になって特に中・高・大学生読者はラノベから離れて行ってしまったんだ。ラノベ市場で残ったのは中高年フリーター・ニート・さえない独身おっさん・独身おばさん読者層だよ。たぶんね。WEBでタダで読める最高のエンターテインメントの場なんだから。客じゃねえけどな。だって君たちはお金払ってないじゃん。つまり本当の客(お金を払って本を買うお客様)を怒らせる行為を行った結果が今日のラノベの光景なわけだよ。そして深刻なのはプロの選考委員すらこのことに気が付いてないって事だな。彼らは売り上げ動向を把握してるはずなのにね。


 というかタイトルからして大喜利おおぎりやん。だからWEBの公募って「お祭り」なのね。もうギャグの塊を無料で楽しむ場だよね。まさにフェスティバルじゃないか。


 「WEB公募はお祭り感覚で参加せよ」ってそういう事だぞ?


 たぶんだけど90年代のラノベ公募選考委員が大賞受賞作品を読んで見たら激怒する作品ばかりなんじゃないかな。これは憶測にすぎないけど。これは個人の感想な。


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 余談だがWEB書店・WEB小説サイトばかり使うと一般的には興味の範囲が狭まるという。よく考えてみ? 書店や図書館ならちょっと歩くと様々なジャンルの新作本が置かれている。だから興味がいろんな方向に行きやすい。これに対しWEB書店・WEB小説は「検索」で作品をピンポイントで選ぶから自分の興味の範囲が余計に狭まるんだ。特に「書店が無くなってもネット書店があるから別にいい」と言ってる人はなんで「無書店地域」が社会問題になってるのかよく考えてほしい。そう、WEB投稿小説ばかり使うと下手すると半永久的に自分の興味の範囲内から出られない。つまり「バカの壁」と「無成長」を作ってしまうんだ。


 

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