このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(152文字)
色々と考えさせられるお話でした。テーマに沿ったお話の構成がとてもお上手で、すっと胸の奥まで入ってくる感情の揺さぶりに驚くのと同時に羨望を覚えてしまったほどです。多くの方に読んでほしい作品ですね。
緑色で背が低くて棍棒を振り回すしか能のないとされる種族、ゴブリン。しかしそんな中で人間のような知性を持っていたゴブリンが本を読んでいた。本を通じたゴブリンは様々な知識を得て、感謝というものを知り、仲間に説く。「ありがとう」「いただきます」こんな短い言葉でも中々言えない人間だっているでしょう。常に感謝の気持ちを持つことの大切さを教えてくれた作品です。素敵な作品を、どうもありがとうございました。
大した頭脳もないとされる種族ゴブリンでも本を読み、感謝を忘れずにいることが出来る。たった一言だけの「いただきます」「ありがとう」だけでも、それができると出来ないとでは全然違います。 例え難しい勉強が苦手でも、決して忘れてはならない心があるのだと教えてくれました。
知性の高いゴブリン。彼は人間のような知性を持っていた。その知性は仲間の意識を変えていく。けれど、人間から見れば知性の高いゴブリンも、ただのゴブリンで──。とても読みやすい物語で、短編ということもあり、すぐに読み終わる。けれど、短くともグッと来るものがあり、何度でも読みたくなる。自分の子供が本を読むようになったら、是非読んで欲しい。自分の目で見ているものが本当に正しいのか、考えさせられる物語である。