第8話
あとからすると、結局2時間以上も待っていました。でも時間なんて全く気になりませんでした。ずっと次の電車で来るんじゃないかと思って。でもいつの間にか見逃してしまった気もして。途中で見知らぬおばさんと駅員さんから声を掛けられましたが、何も
そうして日も暮れて完全に夜になって、人の乗り降りもどんどん多くなってきた時に、停車した電車からようやくヘビオが現れました。見つけられなかったらどうしようと心配しましたが、のっぺりとした顔とベタッとした髪ですぐに気づきました。何より猫背気味で首を伸ばすようにして歩く姿は
私は怖い気持ちを抑えてヘビオに近づき、思い切って声を掛けました。雨の日はいつも見かけましたが、話をするのは初めてです。ヘビオは、なんだか疲れたように顔色が悪くて、目も赤く濁って充血していました。ただ、真正面から見るとそれほどヘビに似ていないと思いました。
先に何か言われるんじゃないかと
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