第3章 この世界は
第21花 愛している(※不快な描写あり)
二人は、歳の離れた
咲の母親の姉は、早くに
咲の母親は、三十一歳で咲を産んだ。
十五も離れた従兄妹だった。
そして、咲の両親は
こうして咲は親戚中をたらい回しにされ、最後の場所が、性欲を持て余していた卑猥な男共が生息している、あの家だった。
最初は咲を、親戚をたらい回しにされている、“可哀想な従兄妹”としか、見ていなかった。
だが、性の
男共を咲から剥ぎ取ると、力を込め殴り飛ばした。
そして、自分のTシャツを咲に被せ
「——悪かった、遅くなって」
こうして、
「勉強を教える先約がある」など、適当な言い訳をして。
そして、体の柔らかさもあり、中学の時から新体操を始めていた。
そのおかげもあり、
あの時の、殴られた痛みを覚えている男共は、
二人でいる時間は増え。
咲の中で、“優しくしてくれる大人の男の人”は、“大好きなお
二人が愛し合うのは、必然だった。
だが、二人は想いを伝えることはなかった。
ただ、傍にいて、寄り添い、手を重ねる。
それだけで、伝わっている気がした。
“愛している”、と。
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