第2話
君も、そうだった。
私とおなじ。
「違い」が生んだ屁理屈にとらわれた、「悪者」にされていた。
君は悪くないのに。
君もただ少し生き方が違うだけで。
周りと少し考え方が違うだけで。
ああ、もう違うだなんて言いたくない。
でも君は、私と違っていた。
君はその「違い」を受け入れていた。
それに立ち向かって、強く生きていた。
私は逃げていたけど、君は常に前を向いていた。
それに分かって、愕然としたのは、あの日の太陽が沈むころ……
「あ、ねえ、ちょっと付き合ってよ。」
君はふと、帰ろうとした私の手を掴んだ。
「え、付き合うって?」
君はちょっと笑いながら言った。
「駅前にさ、例のカフェあるじゃん?あそこ、新作のスイーツが出たから行きたいんだけど、一人だとちょっと恥ずかしくて」
正直、私はそれを聞いたとき、ちょっと驚いていた。
さっきまで他にも人が居たのに、なぜ私を誘ったのか。
分からなかったけれど、私はそのとき、何を思ったのか了承してしまった。
多分、「ああ」とか「うん」とか言ったのだろう。
本当はそのとき、早く帰りたかった。
だが、本当に何故かは分からないが、知り合いの君と一緒にカフェに入ったのだ。
SPICY CINNAMON 塩漬け幾等 @kaisen_doon
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