第39話 ショッピング
近くのショッピングモールにきた私たちは歩きながら色々とみることにした。
「取り敢えず、生活用品は後にしよう。重いからね。女の子二人が買い物に来ると言ったらすることは一つ。服選びでしょ!白ちゃんに似合う服探すから白ちゃんも私に似合う服探してよ。」
「私が!?私センスないよ?いつも長袖長いスカートかズボンしか履いてないから流行りとかわからないし。」
日向に合う服なんてわからないよ……どうしたらいいかな。
「わからないときは私に着てみてほしい服を選んでみてよ。その方が嬉しいから!」
そう言って日向に近くにある服屋につれて行かれた。
うーん、日向に合う服……これなんかいいんじゃないかな。
選んだのは動きやすそうなジーンズと淡い青色のトップス。日向はよく動くしこういうのがいいのかな?
「白ちゃん、ちょっとこれ着てみてよー。」
日向も何着か持ってきていてお互いに着替えあった。流石に袖がないものは無理だったけどそれでも楽しかった。
「いやー、楽しかったね。あれから何件か回ったけどやっぱり白ちゃんなんでも似合うよ。」
「そうかなぁ。でも、やっぱりあの着た服で外には出られないかな……もっと日光耐性を上げないと日に焼けちゃうから。」
袖があっても薄かったりすると焼けてしまうから試着はできても買わなかった。ほんとは着てみたい服は何着かあったんだけど。
「うん、また今度レベル上がったら来ようよ。もっと沢山の場所を見てさ、白ちゃんのやりたかったことやっていこう!私も友達と服を着せ合うなんて初めてで楽しかったよ。」
「うん!」
いろんな服を見て疲れたからかお腹が空いてきちゃった。確かフードコートがあるはずだよね。
「ねぇ、日向お腹空いてない?何処かで食べない?」
「賛成!私もお腹空いてたところ。」
幸い、フードコートには窓がなくて日に焼ける心配もなかったから心置きなく注文できた。最悪、服についたフードを被ろうかなって思ってたけど。
「辛いのは食べられないからそれ以外にしようかな。あ、たこ焼きがある。最近食べてなかったからこれ頼もうかな。」
たこ焼きを頼んで日向の元に戻ると男の人が日向の周りにいた。
「なぁ、今一人なん?俺たちと遊ぼうぜ?」
「友達と来てるからほっといて。」
「そんなこと言わないでさ、な?」
日向を助けようとしたけど声が出なかった。日向を助けたいのに周りの目が怖くなった。クラスメイトの人のこと言えないかも。
「日向っ」
「こんなところでナンパなんてやめといた方がいいよ?」
勇気を出して声を出して近づこうとしたらその前に長身の男の人が日向と男の人たちの間に入って止めていた。
「あぁ?」
「あ、おい逃げよう。コイツ探索者クランの最強【紫藤 光輝】だ!」
この男の人を知ってる人を中心に蜘蛛の子を散らすようにして逃げていってしまった。
「そんなに逃げなくてもいいのに……大丈夫だったかな?豹牙の娘さん?」
「紫藤さん、何でここに?」
あれ、二人は知り合いなのかな。
「いや、偶々通りかかっただけさ。別に他意はないよ。じゃあね?」
日向に紫藤さんと呼ばれた人は私とすれ違ってどこかに行ってしまった。なんとなく見られた気がしたけど気のせいだよね。
「ごめん、日向。すぐに助けに行った方がよかったんだけど。」
「いいのいいの。ああいう手合いはむしろ白ちゃんが来ると余計変なことになったと思うから。」
「本当にごめんね。」
助けたいのに助けられなかったのはあの狼以来だ。強くなったと思ったのに心がまだ弱いなぁ私。
「さて、冷える前に食べちゃおう?美味しそうだねぇ。一つ食べていい?」
「え、あ、うん。良いよ!」
その後は日向の足りない生活用品を買って帰宅した。
後書き
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