第37話「ギルドへ報告①」

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……。


…………。


 キャンプから帰った次の日、唯臣は未開ダンジョンの踏破を報告するため、冒険者ギルドへ赴いていた。


「ほーん、これが冒険者ギルドかいな。

 なかなかRPG感あるやん。」

アルメイヤは興味本位にまじまじと見ながら言う。


「……中は騒がしい。」

アルモナの感想。


      ”ガチャリ”


 唯臣はアルモナの手を引きフレイアの元へ歩いて行く。

いつもの様に冒険者の飲んだくれ共を横目に、真っ直ぐ進んで行くと冒険者ギルドのカウンターがありそこにフレイアは居た。

 彼女もまたいつもの様にその豊満な重みを机に預けながらダルそうに仕事をしていた。


「あっ!唯臣!

 久しぶりじゃん!

 今日はクエスト受けに来たの?」

唯臣を見るやくねくねと女性を醸しながら喋るフレイア。


「なんやこの爆乳。

 こんなおねぇーちゃんが受付嬢なんかいな。

 ほんであんたにメロメロ……。あんたはほんま罪な男やで。」

アルメイヤの率直な意見。


「えっ?

 なにこのフェアリー……。

 まさか唯臣が使役してるの!?

 フェアリーなんて高等種のテイムなんて、一流のテイマーじゃないと無理なのよ!?」

フレイアは驚愕しながら言う。


「ん~、唯臣が使役していると言うよりは、あたしが使役してる感じなんやけどなぁ。」

ややこしい事を言うアルメイヤ。


 唯臣が当たり障りなく説明した。


「……へー、テイムしたわけじゃなくて、ルジオンの森で友達になったんだぁ。

 でもフェアリーと仲良くなれるって凄いことだよ。

 彼女たちはあらゆる知識、何でも知ってるからね。

 ナビゲーターとして雇う冒険者もいるくらいなんだから。」

フレイアは感心しながら言う。


 唯臣は会釈する。


「で、今日は何を受注する?

 なんでも唯臣の為になるやつを見つけて来るよ。」

フレイアは言う。


 唯臣はフレイアにダンジョンコアを渡す。


「え……。

 えっ、えっ、えっ!!!

 ちょっと唯臣これダンジョンコア!?!?

 何!?どこの!?」

フレイアは驚愕する。


「今、Fランクで入れる攻略中のダンジョンなんてないから……、これ未開ダンジョンってことだよねぇ!?

 もう信じらんない!!!

 唯臣、まだFランク冒険者なんだよ!?」

フレイアは驚きながら問う。


 唯臣は説明した。


「えぇ~!!

 ルジオンの森でキャンプ中に、未開ダンジョンを見つけて、1人で1日でクリアして来たぁ~!?」

フレイアはもう胸も、目も飛び出そう。


「そんな事出来る冒険者なんて、Sランクでもそんなにいないわよ!

 とにかく!!!

 これは確かにダンジョンコアだけど、流石に確認しに行かないと駄目だから。」

フレイアは言う。


使が、ギルドにはいるのよ。

 へい!!審議官!!」

”パンパン”と頭の横で手を叩くフレイア。


 その瞬間、1人の人物がもうそこにいた。

 

 白を基調にした、かなりゆったりしている服を着ていて、被った帽子から垂れ下がる布により完全に顔が隠れており男なのか女なのか分からない。

顔の布には大きな一つ目が刺繍されていた。


「審議官仕事よ。

 このダンジョンコアのダンジョン。

 ルジオンの森に有るんですって。

 確認してきてちょうだい。」

フレイアが指示する。


「……。」

審議官は喋らない。


 ただ、フレイアからダンジョンコアを預かると、その刹那もうその場からいなくなっていた。


「じゃあ審議官が帰って来るまで30分ちょっとぐらい時間あるだろうから……。

 おねぇさんと気持ちいい事しに行く?」

急に平常運転のフレイア。


「なんなん。そんな短い時間で乳繰り合えんの?

 淡白なやっちゃなー。

 まぁええわ。ほな行こ行こ!」

意外にそう言う事に興味ある女神様。


 唯臣は、流石にたじたじと後ずさっていた。


…………。


……。


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