小説を書いてみた

@kuzuani1999

完成版

元旦に小説を書こうと決めた。

日記とか書き始めるのはよく聞くが

僕の日常なんて面白くもなんでもないので小説にすることにした。

フィクションだから何を書いてもいいだろう。


まず最初はインパクトが大事だろうと思い

「朝起きてコーヒーを飲んでから国連 UNHCR 協会に一億円寄付した」

と書き出した。さすがにリアリティがない。そもそも俺は何者なのだ。


説得力を持たせるために国連 UNHCR 協会に1000円寄付した。

「朝起きてコーヒーを飲んでから国連 UNHCR 協会に1000円寄付した」と書き換えた。


日記だ。これはただの日記だ。


小説ならもっと展開が必要なはずだ。


「朝起きてコーヒーを飲んでからSNSをチェックしたらDMが届いていた」

多少小説ぽくなってきた。

僕がアップしてる絵が大好きです、そんな内容だった。

やりとりをするうちに住んでる場所が近いということがわかり

カフェで会うことになった。

25歳のすごい美人だった。年の差30歳。


その後数回会い好意がどんどん膨らんでいった時

「借金が200万」あってという話をされた。

あーお金の無心かと少しショックだったが

それより通帳の残高が数万円しかないのが恥ずかしかった。


恥ずかしかったので「僕は貸したお金は帰ってこないものと考えてる。200万は大金すぎる」

とか語った。


勿論こんな事実はない。これは小説でフィクションだ。あまりにもよくある話でつまらない。

時間を戻そう。


「朝起きてコーヒーを飲んでからSNSをチェックしたらDMが届いていた」


今度は妙齢の女性だった。

2人で我が家にやってきた。

話が進むうちによくわからない新興宗教の勧誘だと気づいた。


これもよくある話だ。小説の醍醐味がない。もっとドラマが必要だ。


自動車に轢かれた。幸い怪我はなかったのだが

運転手の25歳の美女がとても申しわけながっていた。

それをきっかけに何度か会ううちに「借金が200万」あってという話をされた。

何か聞いたことがある。というか書いた覚えがある。


だんだんパターンがなくなってきてるようだ。

小説は甘いものではなさそうだ。


地球は核と温暖化で壊滅状態になった。

人は殆ど死んでしまった。そんなある日

「朝起きてコーヒーを飲んでからSNSをチェックしたらDMが届いていた」

人がいないのに誰から?そもそもずっと前からSNSは機能してないはずでは。


急に怖くなった。でも怖いもの見たさでチェックしてみた。

「ひとがいないので片っ端からDMしてます」とあった。

僕も長い間人と話してないので会うことにした。


そして同世代の彼女と結婚してお互い毎日DMを送って仲間を探している

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

小説を書いてみた @kuzuani1999

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る