民族学博物館

ゆなっち、かえっち、あやめっちの3人は、日曜日、万博記念公園に遊びに行った。

モノレールに乗って、駅をおりたら、太陽の塔、めっちゃ存在感をはなって、正面を向いて、せまってきた。


太陽の塔の真横を通り過ぎて、しばらく公園を歩いていた。


池に、白鳥さんのボートみたいなんあったから、3人で乗ってみた。

足でこいで、池の中をボートに乗って、あちこち進んで行った。


公園の奥のほうに、きれいなバラ園あって、色んな種類のバラ、いっぱい咲いている。


その先に、民族学博物館あったので、みんなで入ってみた。

めっちゃ面白い博物館。

世界を旅してるような気分になる。


南の島のコーナーに、可愛い女の子のダンサーのお人形さん置いてあった。

「あやめっちの部屋のお人形さんに、めっちゃ似てる~」

「ほんまや~」

って、ゆなっちとかえっちは喜んでる。


あやめっちも

「ほんま似てるな~」

って思って

「こんにちは~」

って、あいさつしてみた。

そしたら、ニコッと笑って、髪の毛と、着ている衣裳、フワッとゆれた。


「あっ、踊ってくれたんや~!ありがとう」

って、3人とも、可愛い女の子のお人形さんをしばらく見つめていた。


お人形さんも、みんなに見つめられて、ちょっと恥ずかしそうに、顔を紅くしてるみたいだった。


「うちの部屋にいる、あの女の子と姉妹なん?」

って、お人形さんに聞いてみた。


「うんっ、そうだよ」

て、うなずいたみたい。


「うわ~!やっぱり姉妹なんやあああ」


「あなた、お姉ちゃん?」

って聞いてみたら

「ううんっ」

って、ちょっと首をふったように見えた。


「あ、あなた、妹かあ」


「お姉ちゃんを今度、連れてこようかな~」

って言ったら、お人形さん、めっちゃ嬉しそうに笑ってる。

ちょっと飛び上がったみたいだ。



次の日曜日。

3人は、また民族学博物館に行った。

南の島の女の子のお人形さんといっしょに。


姉妹の女の子を会わせたら、ふたりとも、顔を見合わせて、めちゃめちゃ喜んでるみたい。


博物館の学芸員のお姉さんに

「うちにあった、この南の島のお人形さん、ここにいる、あの女の子のお人形さんと姉妹みたいなんですよ」

って言ったら

「うわ~!ほんまに、よく似てますね~。ほんまに姉妹みたいですね~」

って喜んでくれた。


「あのふたり、ここでいっしょにいさせてくださいー」

って言ってみた。


「えー?いいの~?」


「はいっ!ふたり姉妹やから」


ってことで、姉妹ふたり、いっしょにいられることになった。


ふたりのダンサーの女の子のお人形さん、仲良くならんでニッコリ笑ってる。


「よかったね~!」

って3人で言ったら

「ありがとう~」

って、ふたりで踊ってくれたみたい。


☆☆☆


小学校の遠足で、阿武山古墳、今城塚古墳とまわって、それから伊勢寺にも行った。


伊勢寺には、伊勢姫の百人一首の短歌も描かれてあった。


3人で、伊勢姫の短歌を詠んだら

「あ、いせっちの歌みたいや」

「ほんまや」


☆☆☆


夏休み。

ロンドンからジェニーちゃん、パリからマーリアちゃん、イレーヌちゃん、みんな大阪に集まった。


みんなで南紀白浜のアドベンチャーワールドに行った。


「ふうひ~ん」

って、みんな、パンダアイドルふうひんに向かって手をふってみた。


ふうひんも、みんなのこと、笑って見てくれた。

「うわ~!ふうひん、こっち見てくれてる~」

って、みんなもめっちゃ大喜び。



それから、みんなでUSJにも行った。



みんなで奈良で鹿さんたちに会って、そのあと京都にも行った。

清水寺とか伏見稲荷とか金閣寺とか。

みんな、それぞれ、ママといっしょにパリから来てたから、ママたちと京都を観光してまわった。



あやめっちは民族学博物館、大好きやから、ジェニーちゃん、マーリアちゃん、イレーヌちゃんと4人で、また万博記念公園に行った。

そして太陽の塔の真横を通って、民族学博物館に向かった。


ヨーロッパから来た3人も、みんな、太陽の塔を間近で見れて、めっちゃ感動している。


「面白いな~」

「めっちゃ存在感ある」

「アートやな~」


民族学博物館に入った。

4人で観てまわった。

世界中の民族学的展示めっちゃ面白い。

4人で世界を旅してる感覚。ほんまに。

民族衣裳や民族楽器、船や乗り物などなど、色々。


民族楽器をみんなで鳴らしてみた。めっちゃ良い音。可愛らしい。


そして、南の島のコーナーに行った。


「あ~!可愛いお人形さんいる~」

「女の子のダンサーさんやあ」

「姉妹かな~?めっちゃ似てる~」


お人形さんを見て、みんな喜んでる。

ふたりのお人形さんも、めっちゃ嬉しそう。

「うわ~!みんな来てくれた~」

って。


髪や衣裳も、ゆれている。

ふたりで踊ってくれてるように見える。


「こんにちは~!また来たよ~」

って、あやめっちも、あいさつした。

ふたりともニコッと笑ってくれた感じ。



みんな、それぞれ、ヨーロッパに帰って行った。


あやめっちはママと空里といっしょに那覇に行った。

さよりんに会いに。


さよりんはあやめっちに会うと、優しくギューッと抱きしめる。

「あやめっち~!また会えた~!めっちゃ嬉しい~」


石垣島、それから西表島に行った。

めちゃめちゃきれいな海。


亜熱帯の川を船に乗って進む。

亜熱帯の森を散策していく。


夜になった。

星めっちゃすごい。

天の川も、はっきり見える。


「うわ~!天の川って言うだけあって、ほんまに川みたいに見えるんやな~!星々の川やな~」

あやめっちも、こんなにきれいな星空は生まれて初めて見た。


「ほんまにきれいやな~」

って星空の下で、さよりんはあやめっちをギュッと抱きしめる。


空里は、ずっと海で嬉しそうに泳いでいる。


あやめっちも、さよりんといっしょに、お揃いの水着で泳いだ。


「うちは芸術大学にでも行こうかな」

って言って、さよりんはビーチで、あやめっちの絵を描いている。

あやめっちは、可愛いヤドカリさんを手に持ったりしながら、さよりんの描く絵のモデルになっていた。



あやめっちは大阪に戻った。

さよりんの描いた絵をゆなっちとかえっちに見せた。

「うわっ!めっちゃうまい!きれいな沖縄の海の可愛いあやめっち!」



クリスマスイブには、ゆなっちの家に何人かで集まった。

商店街の呉服屋さんの奥に、ゆなっちの部屋もある。


イブの夜は、ゆなっちママのカレーをみんなでキッチンで食べた。

他のみんなは、食べおわって、ゆなっちの部屋でゲームしたりして遊んでいた。


あやめっちは、ゆなっちママのカレー、あまりにも美味しくて、おかわりをして、ひとりで食べていた。

ママも

「もっと食べてね~」

って言って、あやめっちのことを嬉しそうに見ている。

あやめっちは夢中で、ママのカレーを食べている。

そんなあやめっちのことを、ゆなっちと、ゆなっちママは、ふたりで笑いながら、ずっと見ている。



次の日のクリスマス。

かえっちの出る「くるみ割り人形」のバレエをゆなっちと観に行った。

かえっちも、ステージの上で、みんなといっしょに、きれいに可愛く踊っている。


客席から、ゆなっちとふたりで、かえっちに向かって手をふってみた。

かえっちも、そんなふたりのこと、ステージ上からも、わかったみたいで、ちょっと恥ずかしそうにしながら笑っているみたいだった。






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ちっちゃな恋のあやめっち♪ ヤッキムン @yakkimn

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