民族学博物館
ゆなっち、かえっち、あやめっちの3人は、日曜日、万博記念公園に遊びに行った。
モノレールに乗って、駅をおりたら、太陽の塔、めっちゃ存在感をはなって、正面を向いて、せまってきた。
太陽の塔の真横を通り過ぎて、しばらく公園を歩いていた。
池に、白鳥さんのボートみたいなんあったから、3人で乗ってみた。
足でこいで、池の中をボートに乗って、あちこち進んで行った。
公園の奥のほうに、きれいなバラ園あって、色んな種類のバラ、いっぱい咲いている。
その先に、民族学博物館あったので、みんなで入ってみた。
めっちゃ面白い博物館。
世界を旅してるような気分になる。
南の島のコーナーに、可愛い女の子のダンサーのお人形さん置いてあった。
「あやめっちの部屋のお人形さんに、めっちゃ似てる~」
「ほんまや~」
って、ゆなっちとかえっちは喜んでる。
あやめっちも
「ほんま似てるな~」
って思って
「こんにちは~」
って、あいさつしてみた。
そしたら、ニコッと笑って、髪の毛と、着ている衣裳、フワッとゆれた。
「あっ、踊ってくれたんや~!ありがとう」
って、3人とも、可愛い女の子のお人形さんをしばらく見つめていた。
お人形さんも、みんなに見つめられて、ちょっと恥ずかしそうに、顔を紅くしてるみたいだった。
「うちの部屋にいる、あの女の子と姉妹なん?」
って、お人形さんに聞いてみた。
「うんっ、そうだよ」
て、うなずいたみたい。
「うわ~!やっぱり姉妹なんやあああ」
「あなた、お姉ちゃん?」
って聞いてみたら
「ううんっ」
って、ちょっと首をふったように見えた。
「あ、あなた、妹かあ」
「お姉ちゃんを今度、連れてこようかな~」
って言ったら、お人形さん、めっちゃ嬉しそうに笑ってる。
ちょっと飛び上がったみたいだ。
☆
次の日曜日。
3人は、また民族学博物館に行った。
南の島の女の子のお人形さんといっしょに。
姉妹の女の子を会わせたら、ふたりとも、顔を見合わせて、めちゃめちゃ喜んでるみたい。
博物館の学芸員のお姉さんに
「うちにあった、この南の島のお人形さん、ここにいる、あの女の子のお人形さんと姉妹みたいなんですよ」
って言ったら
「うわ~!ほんまに、よく似てますね~。ほんまに姉妹みたいですね~」
って喜んでくれた。
「あのふたり、ここでいっしょにいさせてくださいー」
って言ってみた。
「えー?いいの~?」
「はいっ!ふたり姉妹やから」
ってことで、姉妹ふたり、いっしょにいられることになった。
ふたりのダンサーの女の子のお人形さん、仲良くならんでニッコリ笑ってる。
「よかったね~!」
って3人で言ったら
「ありがとう~」
って、ふたりで踊ってくれたみたい。
☆☆☆
小学校の遠足で、阿武山古墳、今城塚古墳とまわって、それから伊勢寺にも行った。
伊勢寺には、伊勢姫の百人一首の短歌も描かれてあった。
3人で、伊勢姫の短歌を詠んだら
「あ、いせっちの歌みたいや」
「ほんまや」
☆☆☆
夏休み。
ロンドンからジェニーちゃん、パリからマーリアちゃん、イレーヌちゃん、みんな大阪に集まった。
みんなで南紀白浜のアドベンチャーワールドに行った。
「ふうひ~ん」
って、みんな、パンダアイドルふうひんに向かって手をふってみた。
ふうひんも、みんなのこと、笑って見てくれた。
「うわ~!ふうひん、こっち見てくれてる~」
って、みんなもめっちゃ大喜び。
☆
それから、みんなでUSJにも行った。
☆
みんなで奈良で鹿さんたちに会って、そのあと京都にも行った。
清水寺とか伏見稲荷とか金閣寺とか。
みんな、それぞれ、ママといっしょにパリから来てたから、ママたちと京都を観光してまわった。
☆
あやめっちは民族学博物館、大好きやから、ジェニーちゃん、マーリアちゃん、イレーヌちゃんと4人で、また万博記念公園に行った。
そして太陽の塔の真横を通って、民族学博物館に向かった。
ヨーロッパから来た3人も、みんな、太陽の塔を間近で見れて、めっちゃ感動している。
「面白いな~」
「めっちゃ存在感ある」
「アートやな~」
民族学博物館に入った。
4人で観てまわった。
世界中の民族学的展示めっちゃ面白い。
4人で世界を旅してる感覚。ほんまに。
民族衣裳や民族楽器、船や乗り物などなど、色々。
民族楽器をみんなで鳴らしてみた。めっちゃ良い音。可愛らしい。
そして、南の島のコーナーに行った。
「あ~!可愛いお人形さんいる~」
「女の子のダンサーさんやあ」
「姉妹かな~?めっちゃ似てる~」
お人形さんを見て、みんな喜んでる。
ふたりのお人形さんも、めっちゃ嬉しそう。
「うわ~!みんな来てくれた~」
って。
髪や衣裳も、ゆれている。
ふたりで踊ってくれてるように見える。
「こんにちは~!また来たよ~」
って、あやめっちも、あいさつした。
ふたりともニコッと笑ってくれた感じ。
☆
みんな、それぞれ、ヨーロッパに帰って行った。
あやめっちはママと空里といっしょに那覇に行った。
さよりんに会いに。
さよりんはあやめっちに会うと、優しくギューッと抱きしめる。
「あやめっち~!また会えた~!めっちゃ嬉しい~」
石垣島、それから西表島に行った。
めちゃめちゃきれいな海。
亜熱帯の川を船に乗って進む。
亜熱帯の森を散策していく。
夜になった。
星めっちゃすごい。
天の川も、はっきり見える。
「うわ~!天の川って言うだけあって、ほんまに川みたいに見えるんやな~!星々の川やな~」
あやめっちも、こんなにきれいな星空は生まれて初めて見た。
「ほんまにきれいやな~」
って星空の下で、さよりんはあやめっちをギュッと抱きしめる。
空里は、ずっと海で嬉しそうに泳いでいる。
あやめっちも、さよりんといっしょに、お揃いの水着で泳いだ。
「うちは芸術大学にでも行こうかな」
って言って、さよりんはビーチで、あやめっちの絵を描いている。
あやめっちは、可愛いヤドカリさんを手に持ったりしながら、さよりんの描く絵のモデルになっていた。
☆
あやめっちは大阪に戻った。
さよりんの描いた絵をゆなっちとかえっちに見せた。
「うわっ!めっちゃうまい!きれいな沖縄の海の可愛いあやめっち!」
☆
クリスマスイブには、ゆなっちの家に何人かで集まった。
商店街の呉服屋さんの奥に、ゆなっちの部屋もある。
イブの夜は、ゆなっちママのカレーをみんなでキッチンで食べた。
他のみんなは、食べおわって、ゆなっちの部屋でゲームしたりして遊んでいた。
あやめっちは、ゆなっちママのカレー、あまりにも美味しくて、おかわりをして、ひとりで食べていた。
ママも
「もっと食べてね~」
って言って、あやめっちのことを嬉しそうに見ている。
あやめっちは夢中で、ママのカレーを食べている。
そんなあやめっちのことを、ゆなっちと、ゆなっちママは、ふたりで笑いながら、ずっと見ている。
☆
次の日のクリスマス。
かえっちの出る「くるみ割り人形」のバレエをゆなっちと観に行った。
かえっちも、ステージの上で、みんなといっしょに、きれいに可愛く踊っている。
客席から、ゆなっちとふたりで、かえっちに向かって手をふってみた。
かえっちも、そんなふたりのこと、ステージ上からも、わかったみたいで、ちょっと恥ずかしそうにしながら笑っているみたいだった。
ちっちゃな恋のあやめっち♪ ヤッキムン @yakkimn
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