第6話 エピローグ
友山博はふかふかのベッドで目を覚ました。やっぱりシモンズのポケットコイルはいいなぁと思う。大衆向けのニトリのベッドとは違う。シルクのシーツも一人暮らしの人ならではだ。やっぱり一人がいいなと思う。
俺は今日から江田聡史という別人格になって暮らすのだ。もう、働かなくていい。友山博は死んだんだ。
妻と娘はどこかで働かされていると思う。息子たちは家で亡くなった。妻は命と引き換えに息子たちを葬った。だから、救急車は帰ってしまったのだ。
俺は心底ほっとしている。家族なんてやっぱりいらなかったと思っている。
救急車 連喜 @toushikibu
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