秋
麻婆茄子
化野白夜の屋敷には畑がある。そこには季節に合った様々な作物が育てられている。白夜が特別な術を使い、日本各地の様々な品種が同じ土から収穫できる。茄子を例にすれば、新潟の長岡巾着茄子、愛媛の西条絹なす、京都上賀茂の賀茂なす、などなど。
「今日は収穫したばかりの茄子を使って、麻婆茄子を作ってみました~」
「わ~、初めて見る料理だぁ」
「白夜様も雨月も辛いのは苦手だから豆板醬と山椒は少なめにしてあります」
大皿は2つあって、一方は辛い方、もう一方は辛くない方に分けられている。
「僕、こっちの辛い方でもイケるかも」
「あら、翼は辛いの平気なのね」
「うん、美味しいよ」
「それは良かったわ」
その日の夜。
夢を見た。
翼の飼い主の、のりかが成長して10代になっている。
「学校行ってくるね、翼」
(いってらっしゃい、寂しいけど待ってるね)
「はい、おやつ」
(のりか、ありがとう)
(のりか、のりか)
(もっと話しかけてよ)
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