産業保健師 里菜の勉強ノート⑩ 【勤務間インターバル制度】/【パパの育児休業制度】/【産業医の選任義務について】 【Episode①終わり】

【勤務間インターバル制度】

勤務間インターバル制度とは、終業時刻から次の始業時刻の間に、一定時間以上の休息時間(インターバル)を設けることで、従業員の生活時間や睡眠時間を確保しようとするもの。休息時間の目安として、国は「9~11時間」を基礎とした設定を推奨している。「労働時間等設定改善法」(労働時間等の改善に関する特別措置法)が改正され、2019年4月1日より勤務間インターバル制度の導入が事業主の“努力義務”となった。2025年(令和7年)までに、勤務間インターバル制度を導入している企業割合を15%以上とする政府の数値目標が掲げられている。

関連ワード➣「努力義務」


【男性の育児休業制度】

2022年10月から産後パパ育休(出生時育児休業)制度ができた。子の出生後8週間以内に4週間まで、2回に分割して取得できる。労使協定を締結した場合は、労働者が合意した範囲で休業中の就業も可能。また子供が1歳になるまでに取得できる、いわゆる従来の「育児休業」についても、男性も取得可能となっているので活用促進が望まれる。

関連ワード➣「パパ・ママ育休プラス」「介護休業」


【産業医の選任義務について】

『労働安全衛生規則』により、常時50人以上の労働者を使用する事業場においては、事業者は、産業医を選任し、労働者の健康管理等を行わせなければならないこととなっている。しかし日本では、中小規模の事業場が多い傾向にあるため、労働人口約5300万人のうち半分以上が「労働者1~49人」の小規模事業場で働いている実情がある。「サクラマス化学株式会社」では本社産業医が南アルプス工場社員の健康管理を一部、担っていたが、このようなつながりを持たない事業所に所属する労働者の多くは、産業医からの日常的な健康サポート受ける機会が得られていない。



『ハ タ オ ト !~働くオトナの保健室~(産業医と保健師のカルテ)【Episode①】』(完)



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