第32話 エピローグ

帰りは旅客機で空の旅です。

国籍も住民票もない2人も搭乗しています。

なんとグラバさんの手配で、2人はザウラク国民になってしまいました。

ついでにkeiさんも国籍をもらったようです。

ちなみにオサキさんはチャイナドレスのまま、猫魔王さんはもちろん猫娘です。

「なに、あの人たち?」

なんて、普通なら後ろ指を指されそうですが…

オサキさん、誰もが見惚れる美しさです。

猫魔王さんはアイドルチックで可愛いです。しかも、なぜかハニカんだ表情です。

アキバに行ったら、カメラを持った男性たちに囲まれて騒動になりそうです。

後ろ指を指されるとしたら、この人。

砂漠を冒険したマントを着ています。

よほどきに気に入ったんですね。

「kei、良かったのか。帰って来ちまって。」

うあ~猫魔王さんでなければ、絶対に訊けない!

オサキさんもさめも気になってるんです。

でも、なんて聞いたらいいか?そもそも聞いて良いものか?悩むところでした。

猫魔王さんてば、あっさり。

keiさんは黙っています。

みんなで沈黙してしまいました。

「keiね!」

あっ。

「あそこの市場でキッチンカーをしたかったかな。でも、ゲストハウスもあるでしょ。」

keiさんでも、ときどきとぼけることがあります。

何を聞かれているか、解っているはずです。

猫魔王さんは、そんなことおかまいなし。

「グラバの教育を受けて、執務長。イリアと結婚して執務長兼王子。で、王様が隠居してkeiとイリアが国を収める。」

そうですよね。

keiさんは黙っています。

「イリアも王様も、それを願ってるんじゃないか?」

もちろん、そうだと思います。「おい、猫魔!よさないか。」

オサキさんは黙っていてください。イイところなんですから!やっとkeiさんが口を開きました。

「違うと思お。イリーとは気が合うから好きだけど、お付き合いしたり、結婚したりの好きとは違うと思う。」

また、そんなことを考えてる!

猫魔王さん、なんか言ってやっください。

「そんなことを言ってるから、いつまでも独身なんだぞ!」

ん!

まったくです。

「言ったなー、猫猫!keiは独身が好きなんですー」

「嘘つけ!」

keiさんが猫魔王さんの首元をくすぐっています。

「ヤメロー!」

「どうだ、まいったか!」

猫魔王さんはもがいています。

「keiさん、他のお客さんに迷惑ですぞ!」

”ですぞ“と、チャイナ服の美人が(^◇^;)

「国籍ももらったし、また行けばいいか!」

ですね。

「keiさんを執務長にしちゃいましょw」

さめは困窮世帯脱出のために願っています。

オサキさんもうなづいています。

「keiは違うと思う。」

まだ言ってます。

でも、寂しげな顔です。


ところは変わって王宮の様子になります。

王様とイリア姫がお茶を飲みながら、午後の時間を過ごしています。

ザウラクに平穏な時間が戻ってきました。

「イリア。いつ日本に行くんだ。」

なにか、日本に大事な要件があるのでしょうか。

「お父様、keiさんの地方は紅葉が美しいそうです。すぐに紅葉の季節がやって来ます。」

紅葉だけでなく、イリア姫は民宿の手伝いをなされるのでしょうか。

「そうか、さっそく旅の準備をさせよう。イリア、頼んだぞ!」

「もちろんです、お父様。お任せください。」

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keiっエキゾチックな国にいく~(kei's Adventure Party2 砂漠の冒険者編) kei @sameyoshi

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