根性論

@izureureru

第1話

目の前が真っ暗になった。

正確には真っ暗にしたのだ。朝5時目覚ましのアラームと共に起床する。窓の外を見るとまだ真っ暗でとても人が外に出られる様な色をしていない。今朝は寒く布団の外へ出るのでさえ憂鬱だ。布団の中で土下座の様なポーズを取りつつタイミングを図る。冬の朝というものは眠気に加え寒さも追加されるのが厄介だ。しかし寝過ごす訳には行かない。重たい体にムチを打ち何とか起き上がる。昨日ヒートックを着て寝て良かった。寝る前に厚着をして寝ると次の日の朝起きるのが楽だ。1種のライフハックかもしれない。

急いで身支度を済ませて家を出るその間15分歯を磨き顔を洗い昨日用意しておいたバッグを手に家を出る。朝食は食べない。食べてしまうともしも吐いてしまった時にもったいないからだ。道路には誰もいないまるで人がこの世からいなくなってしまったみたいに。とはいえこの時間は好きだ。非日常を味わえるし何より気を使わなくていいからだ。20分ほど自転車をこいでいよいよ着いてしまった。これから夜まで地獄が始まる…

自分の白くなった息を確かめるように吐き深呼吸をする。今日も頑張ろう。そんなことを思いながら校門を俺は跨いだ

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