職員室転移 第二部 登場人物中間紹介2

※第二部第二章終了時点まで物語が進んだ状態での紹介文です。

 そのため、ネタバレを含みますのでご注意ください。

 カッコ内の年齢は年末時点でのものです。


一統いっとう(銀家)とその関係者たち


 ・銀家ぎんけについて

   現在のところ、銀家の出自については謎に包まれたままである。

   しかし、三家二室の中では自分たちとは別の流れを汲んでいると

   伝えられているらしい。


 ・銀条ぎんじょう会について

   まず「名もなき創造神」が最初におり、

   その「巫女みこ」が琉智名るちなであるとしている。

   巫女の名は秘匿ひとくされており、銀月家当主のみが知る。

   本拠地は京都。

   教義は主に以下の三つ。

    1. 巫女と隣人を敬うこと

    2. 弱者に施すこと

    3. 奪ってはいけないこと

   全国各地に支部を置いており、

   支部長を「理度(りど)」と呼ぶ。

   布教活動は実質的におこなっていない。

   入信したいと希望する者がいる場合には、

   相当期間身辺調査を行った後、

   問題がないと分かれば入信を許可し、

   いんを与える。

   印とはおふだのようなものであり、

   所持する者が銀条会に帰依きえしていると

   証明する物とされる。

   入信した後も、信者は教義を守ること以外に

   特に何も求められない。

   銀条会の本当の意味を知らない信者を

   一般信者としているが、

   彼らからの布施は必要ないとされ、

   仮に渡そうとしても

   決して受け取られることはない。

   銀条会は「生き方を導く」宗教であり、

   宗教団体ではあっても信仰を求めていない、

   特殊な組織である。

   銀家は、銀条会からすれば「宗家」であり、

   銀家当主は「宗主」である。

   現在の宗主である銀月ぎんげつ真夜まよは全国あちこち、

   特に静岡県にいることが多いため、

   メインの業務を彼女の妹である真琴まこと

   銀月会会長として務めている。

   本来は「宗主=銀条会会長」であるが、

   諸々の理由で宗主と会長が別人ということは

   過去にいくつも前例がある。

   本拠地である京都を始め、

   全国各地でいわゆる「子ども食堂」を営み、

   児童養護施設や乳児院などを運営している。


  ・銀月ぎんげつ家(銀家本家)

    銀条会の宗主の家柄。

    このことは長い歴史の中で一度の例外もなく、

    連綿と続いている。

    ただし銀条会にはいわゆる「教祖」はおらず

    「会長」として実務に携わる。

    銀月家では英国のメイド制度を取り入れており、

    さまざまなことが分業化されている。

    彼ら使用人のための寮もあり、

    銀家に関わりはない一般人も、

    厳格な調査の上ではあるが雇用している。


   ・銀月真夜まよ(27):銀月家現当主

     左京さきょう真有弥まゆみの娘。長女。

     当主であるのにも関わらず、

     本拠地である京都にはなかなか居つかず、

     全国の支部を回っていることが多い。

     特に静岡県には一年の四分の三以上の間、滞在している。

     その理由は今のところ明らかになっていない。

     銀月家当主と言う身分を隠して自らがオーナーである

     (株)銀河不動産に臨時社員として勤めている。

     表向きの同僚である朝霧あさぎりあきらのことを気に入っており、

     何かと絡むが恋愛感情を持っているわけではない。

     N津市内にマンションを持っていて、

     普段はそこで暮らしている。

     お姉ちゃん気質きしつであり、

     白銀しろがねひとみ天方あまかた理世りせに対して、

     そのお姉ちゃんぶりを遺憾なく発揮している。

     理由は不明だが、日本から見ていわゆる異世界である

     「エレディール」の存在を知っており、

     その歴史や現状についてもある程度理解している。


   ・銀月真琴まこと(23):銀条会会長

     左京さきょう真有弥まゆみの娘。次女。

     ちっとも腰の落ち着かない姉の代わりに、

     銀条会会長を務めている。

     苦労させられてはいるが、姉のことは結構好きである。

     

   ・銀月眞有弥まゆみ(48):銀月家前当主

     銀月家前当主。真夜と真琴の実母であり、左京の妻。


   ・銀月左京さきょう(46):銀月家渉外担当

     真有弥の夫。真夜と真琴の実父。

     旧姓は分家の銀泉寺であり、銀月家に婿入りした。

     身長178cm。やせ型で柔和な表情をした垂れ目の男。

     柔和であるが、彫りが深く外国人のような顔つき。

     ひげはない。

     銀月家におけるいわゆる渉外担当であり、

     特に政府上層部に対して折衝せっしょうを行う。

     糸目。


   ・銀月伶亜れあ(70):銀月家前々当主

     銀月家前々当主。真有弥の実母。

     真夜には「ばあちゃ」、真琴には「おばあさま」と呼ばれている。


  ・巨銀川こがねがわ家(巨銀川家本家)

    作中未登場。


   銀月家執事、使用人の家柄。

   ・巨銀川正俊まさとし(60):銀月家執事長

     作中未登場。


  ・銀泉寺ぎんせんじ家(銀月家分家)

   銀月家専属護衛の家柄。

   大昔に銀月家から分家となった。

   分家として分かれた家は天流てんりゅうと呼ばれた。

   天流はのちになってさらに二派に分かれ、

   それぞれ虹流こうりゅう霓流げいりゅうと呼ばれ、

   現在はその二家はまとめて双流そうりゅうと称されている。


   ・銀泉寺小五郎(46):銀泉寺家(虹流)現当主

     作中未登場。

     あずなの夫。ほのか日花里ひかりの実父。

     銀泉寺流護衛術の師範。

     銀月家前当主である真有弥まゆみに婿入りした

     左京さきょうは、実弟。

     相応の厳しさを持っているが、

     基本的に娘二人を溺愛している。


   ・銀泉寺あずな():

     作中未登場。

     小五郎の夫。後述するほのか日花里ひかりの実母。


   ・銀泉寺ほのか(24):銀泉寺家(虹流)次期当主

     小五郎とあずなの長女。日花里ひかりの実姉。

     銀月真琴付きの侍女。


   ・銀泉寺日花里ひかり(18):

     高校三年生。身長160cm。

     大変な秀才なのだが、お転婆ではっちゃけている。

     姉とはよく比較されるが、

     姉のことも好きなので気に留めていない。

     真夜をとても慕っている。

     銀月家でただ一人侍女をつけていない

     真夜の侍女になることが目標。

     


  ・銀荒城ぎならき家(銀泉寺家分家)

   銀月家の敷地全般の警護や諜報活動に従事する家柄。

   ・銀荒城しゅう(27):

     身長183cm。七三分けのようにぴっちりとした髪型。

     メガネ着用。

     非常に怜悧な印象。

     見た目は細いがいわゆる細マッチョ。

     銀泉寺家の分家だけあって、

     武術も修めている。頭もキレる。

     銀月左京の侍従を務めている。

     本来、銀月家の主人格には銀泉寺家の者が

     つくことが多いのだが、

     今代こんだいの銀泉寺家は男子に恵まれなかったので、

     秀が抜擢された。

     銀月真夜とは同い年で、

     真夜は「しゅうやん」と気安く呼んでいるが、

     本人は嫌がっている。

     特に昔、一緒に風呂に入ったことを

     いつまでもネタにされて辟易へきえきしている。


  ・白銀しろがね家(銀月家分家)

    白銀家は遥か昔に銀月家から分かれた家であるが、

    他の支部の家が全て銀月家に連なっている訳ではない。

    むしろ、ごく少数派である。


   ・白銀伊織いおり(40):銀条会静岡東部支部支部長

     理度りど

     この役職名は、実はエレディール共通語で

     「指導者」を意味する「リドス」に由来している。

     紫乃の夫。瞳の実父。

     伊織の実父が先代の支部長であり、

     伊織は継いだ形となる。

     銀月真夜の素性については当然知っており、

     「当代とうだい様」と呼んでいる。

     ただ、真夜の希望で、

     銀条会では「銀月さん」と呼ばされている。

     油断するとつい「当代様」と呼んでしまう。


   ・白銀紫乃しの(37):

     支部長である伊織の妻。瞳の実母。

     銀月真夜の素性(銀月家の当主)については

     知らされているが、真夜自身の希望で

     銀河不動産の社員として扱うように言われているため、

     銀条会で会ってもフランクに接している。

     呼び方も「真夜さん」。


   ・白銀ひとみ(14):白銀家長女

     伊織と紫乃の娘。身長は156cm。

     今岡中学校二年生。

     三年生の明智あけち燿大あきひろ先輩に、

     密かな恋心を抱いている。

     一人っ子だが、銀条会に集まる小さい子たちと

     昔から接しているためか、

     お姉さん気質きしつである。

     銀月真夜については真夜の希望で

     何も知らされておらず、朝霧あさぎりあきらと同じ

     会社の社員という認識だったところ、

     ベーヴェルス母子おやこの件で真実を知ることとなった。

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