職員室転移 第二部 登場人物中間紹介1

※第二部第二章終了時点まで物語が進んだ状態での紹介文です。

 そのため、ネタバレを含みますのでご注意ください。

 カッコ内の年齢は年末時点でのものです。


三家さんけ二室にしつ一統いっとうについて。


・遥か昔に恐らく「詠従えいじゅう」ともくされる地を離れ、何らかの理由で漂流した者たちが祖であるとされている。

祇乎ぎおというものを操り、祇彗无ぎいむという魔法じみた力を操ることが出来る。

祇乎ぎおは不可視不可触の謎の物質であり、唯一人間の胸腺きょうせんだけがアクセスできる。

・彼らの役割は、祇乎ぎおそのものと祇彗无ぎいむの技を、いつか祖国に帰る時が来るまで絶やすことなく継承し、その時が来たら故郷ふるさとへ帰還すること。

黒家こっけ白家はっけ赤家しゃっけを総称して「三家さんけ」、赤家の分家筋である神家じんけ青家せいけを合わせて「二室にしつ」、銀家ぎんけのみを「一統いっとう」と呼びならわしている。


三家二室とその関係者たち


 ・黒家こっけについて

   祖は褐色の肌を持つ青年だったと伝えられる。

   本拠地は静岡県東部のN津市。

   一部消失した今岡小学校の学区内に敷地がある。


  ・黒瀬くろせ家(黒家本家)

   ・黒瀬白人はくと(33):黒瀬家現当主

     真白の実兄。

     義弟である黒瀬和馬かずまの頼みを聞き入れ、

     銀家の銀月ぎんげつ左京さきょうを動かして、

     犬養いぬかい莉緖りお八乙女やおとめ夫妻を救った。

     白家との確執を何とかしたいと考えているが、

     今のところ、気の強い摩子は取り付く島もない。


   ・黒瀬白帆しらほ(55):(株)クロセ・ヱステイト代表取締役社長

     白人の実母。

     会社経営に精力的に打ち込んでいる。

     家の中のことは使用人たちに任せているが、

     時間のある時には自ら家事をすることもある。


   ・黒瀬慶雲けいうん(故人):黒瀬家前当主

     三年ほど前に病没している。


  ・黒瀬家(分家)

   ・黒瀬和馬かずま(31):小学校教諭

     三原小学校に勤務。

     真白の夫。八乙女涼介の出身高校の後輩。

     真白とは職場結婚である。

     当時和馬が赴任していた片倉かたくら小学校に

     真白が新採しんさいとして入って来た時、

     同じ学校にいた意地悪教師が真白に目を付け、

     ちょっかいを出し始めた。

     彼は自分の想いが通じないと見ると

     真白をいびるようになる。

     いびりに気付いた和馬が意地悪教師に

     やめるよう要求したが、それが原因で揉め始め、

     和馬はその意地悪教師をぶん殴ってしまう。

     結果として、それが二人が付き合う切っ掛けになった。

     その時に和馬は真白と

     「力の使いどころは考える」

     という約束を交わしている。

     好きなものはラーメンと冷えたグレープフルーツジュース。


   ・黒瀬真白ましろ(28):小学校養護教諭

     和馬の妻。

     現在はエレディールにいる。


  ・月ヶ瀬つきがせ家(黒瀬家分家)

    作中未登場


  ・黒月くろつき家(月ヶ瀬家分家)

    作中未登場


  ・黒家の関係者


   ・香椎かしい

    黒瀬家の使用人一族。

    ・香椎修一しゅういち(50):黒瀬家執事

    ・香椎幸子さちこ(47):

    ・香椎紅葉もみじ(20):

    ・香椎青葉あおば(15):


   ・風吹ふぶき

    黒瀬家の使用人一族。

    ・風吹光比佐みつひさ(48):黒瀬家執事

    ・風吹美耶子みやこ(40):

    ・風吹天馬てんま(14):

    ・風吹羽衣花ういか(11):

     

 ・白家はっけについて

   祖は白い雪の肌のような少女だったと伝えられる。

   本拠地は神奈川県西部のO市。

   白家の特徴は、他の二家ほど交流が活発ではなく、

   護衛等の家も自ら分家を立てて創出しているところである。

   それはやはり、間に箱根山があるという地理的要因が

   大きいと考えられている。

   

  ・白鳥しらとり家(白家本家)

   ・白鳥博成ひろなり(49):

     作中未登場。

     摩子まここずえの実父であり、

     うららの夫。

     穏やかな性格で、激しやすい妻を上手に御す。


   ・白鳥うらら(39):白鳥家前当主

     博成ひろなりの妻。摩子まここずえの実母。

     (株)ドメン・ブラン代表取締役社長。

     三家の歴史と義務を重んじてはいるが、

     それ以上に白家の存続と発展を大事にしている。

     どういう思惑からか、九条くじょう家と少司しょうじ家に近付き、

     掟に背いて三家の秘密すら明かす。


   ・白鳥摩子まこ(19):白鳥家現当主

     博成ひろなりうららの長女。

     当主継承は成人してからというのが通例のところ、

     彼女は中学三年で継いでいる。

     それは母親である麗の病気が発覚したためである。

     若くして当主を継ぎ、家の秘密を伝えられたことで、

     気負っている部分も多々ある。


   ・白鳥こずえ(15):

     博成ひろなりうららの次女。

     摩子の妹。中学生。

     姉である摩子のことは大好きだが、

     当主を継いでから少しよそよそしくなったことを

     悲しく思っている。

     少し病弱である。

     摩子が自宅に招待した小田巻おだまきじんを見て、

     ひとめで恋に落ちてしまった。


  ・白華しらはな家(白家分家)

    基本的に白鳥家全体の警護を担っている。

    同時に白鳳はくほう流剣術の宗家でもある。

    剣術とあるが実際は剣だけではなく、

    体術や柔術を組み合わせた総合武術。


   ・白華虎徹こてつ(41):白華家現当主

     胡蝶こちょうの夫であり、茉莉まつり藤四郎とうしろうの実父。


   ・白華胡蝶こちょう(36):

     作中未登場。

     虎徹の妻であり、茉莉まつり藤四郎とうしろうの実母。

     白鳥麗の実妹。


   ・白華茉莉まつり(16):白華家長女

     作中未登場。

     虎徹と胡蝶の娘。


   ・白華藤四郎とうしろう(14):白華家長男

     作中未登場。

     虎徹と胡蝶の息子。


  ・季白すえしろ家(白家分家)

    白鳥家の護衛を務める家柄で、屋敷全体の警護も担う。

    白鳳はくほう薙刀なぎなた術の宗家でもある。

    白鳳流剣術は同じ源流から分かれた兄弟流派。

    薙刀術と言っても実際は薙刀だけではなく、

    体術や柔術を組み合わせた総合武術。


   ・季白綸子いとこ(46):季白家現当主

     あらたの妻であり、三姉妹の実母。

     七歳年下の白鳥麗から姉のように慕われていた。


   ・季白あらた(47):

     作中未登場。

     綸子の夫であり、三姉妹の実父。


   ・季白琴葉ことは(24):季白家長女

     季白家次期当主。

     綸子と新の娘。


   ・季白美月みつき(19):季白家次女

     綸子と新の娘。

     大学生。


   ・季白聖里奈せりな(15):季白家三女

     作中未登場。

     綸子と新の娘。


 ・赤家しゃっけについて

   本拠地は静岡県中部のS市。

   赤家の役割は、黒家と白家に配偶者を提供することである。

   そのため、最低でも三人の子どもを産まなければならない。

   一人は黒家に、一人は白家に、そして一人を次期当主として。

   しかし、ひとつの家だけで揃えることが難しい時もあり、

   それが分家を立てて「供給元」を増やす原因となった。

   神家と青家の二室は、そのような経緯で生まれた。

   なお、赤家の者は他の二家のように祇乎ぎおを継承していない。

   それは最初の段階で全員の祇乎を集めて、

   黒家と白家の祖に集約したからである。


  ・赤穂あかほ家(赤家本家)

   ・赤穂玄一げんいち(45):赤穂家現当主

     口髭くちひげ顎鬚あごひげあり。柔らかな物腰で貴族然としている。

     黒家と白家を血の濃いままに存続させていくという、

     赤家の存在意義を子どもたちには幼いころから

     周知させている。

     しかし祇乎ぎおの存在と継承について知るのは、当主のみ。


   ・赤穂かすみ(45):

     作中未登場。

     玄一の妻。

     赤穂家の役割について理解しているが、祇乎ぎおについては知らない。


   ・赤穂小桃こもも(17):赤穂家長女

     作中未登場。

     玄一と霞の娘であり、黒瀬白人の婚約者でもある。

     二十歳を過ぎたら結婚する予定であり、本人も納得している。

     世話好きで温かく優しい性格。

     包容力があり、弟二人を大事に思っている。


   ・赤穂あまね(15):赤穂家長男

     作中未登場。

     中学三年生。

     玄一と霞の息子であり、白鳥摩子の婚約者でもあるが……

     摩子については、あまり好意的に思っていない。

     誕生前から摩子の許婿いいなずけとされたことを受け入れてはいても、

     少なからぬ反発も感じている。

     侍のような、古風で禁欲的な性格。

     後ろ髪をポニーテールのように結って垂らしている。


   ・赤穂桜雅おうが(12):赤穂家次男

     赤穂家次期当主。

     小学生らしからぬ沈着冷静さを持つ非常に利発な少年だが、

     その高い能力の半分以上を周囲には隠している。

     分家筋の赤瀬川あかせがわ夕哉ゆうや亜里珠ありすと仲が良く、遊ぶことが多い。


  ・水神みずかみ家(神家本家)

   水神家は、後に述べる青家せいけと共に二室と称される。

   元はじんという姓だったことから、神家と呼ばれる。


   ・水神大拳たいけん(43):水神家現当主

     夕那ゆうなの夫であり、拳心けんしん茉莉亜まりあの実父。

     檜山家とはある意味競う仲ではあるが、

     大拳本人は檜山家に対して隔意を持っておらず、

     むしろ、当主の光展のことはもちろん、

     檜山家姉弟の才能を大いに認めている。

     水神流格闘術の師範だが道場は開いておらず、

     技術は子どものみに伝えている。

     身長が195cmで120kg近い、ムキムキの肉体を誇っている。


   ・水神夕那ゆうな(39)

     作中未登場。

     大拳の妻であり、拳心と茉莉亜の実母。

     旧姓白華で、白華虎徹の実妹。


   ・水神拳心けんしん(18):水神家長男

     大拳と夕那の息子であり、水神家次期当主。

     高校三年生。身長183cm。体重100kgの巨漢。

     従姉いとこの檜山讃羅良さららとはライバル関係で仲が悪いが、

     彼女の双子の弟(従兄いとこ)である大海人おみとのことは尊敬している。

     妹の茉莉亜を溺愛しているが、当の本人には鬱陶うっとうしがられている。


   ・水神茉莉亜まりあ(10):水神家長女

     作中未登場。

     大拳と夕那の娘。

     今岡小学校四年生であるが、消失事件を受けて

     現在は隣の三原小学校に編入されている。

     兄の拳心のことは嫌いではないが、過干渉には辟易へきえきしている。

     兄とは違い、従姉いとこの讃羅良を慕っている。


  ・神代かみしろ家(水神家分家)

    敷地全体の警護を、神代家が独自に雇った人員を使って行う家柄。

    遥か昔には、宗家である水神家の体術を伝えていたが、

    近年では個人的な武勇や能力だけに頼らない、

    組織的な警護方法を採用している。

    同じような仕事をしている赤瀬川あかせがわ家や白華しらはな家、季白すえしろ家と

    共同でその分野について研究している。

    また、屋敷そのものの警護だけではなく、

    各種情報収集等もおこなっており、

    黒瀬家屋敷の周囲には一般人に紛れて神代家の指導の元、

    諜報活動を行っている家が何件もある。

    彼らは老いから若きまで多種多様の人間で構成されており、

    一見普通の人にしか見えない。

    彼らは忍者になぞらえて「草」と呼ばれている。


   ・神代清二せいじ(41):神代家現当主

     あやめの夫。神代朝陽あさひの実父。

     決して朝陽を無下に扱っているわけではないのだが、

     二人目の子どもがなかなか出来ずにいるため、

     朝陽への期待が過大になってしまっている。

     朝陽には座学から始まり実技に至るまで、

     家業に必要なことを仕込んでいた。


   ・神代あやめ(31):

     清二の妻であり、朝陽の実母。

     旧姓は青蓮坂。


   ・神代朝陽あさひ(12):神代家長男

    ・清二とあやめの息子。

    ・現在エレディールにいる。


  ・檜山ひやま家(赤穂家分家)

    赤穂家の護衛を担う家柄。

    全体的に平均的な身長、体格であり、

    どちらかと言うと柔よく剛を制す系の武術である。

    琉球空手や中国拳法、ムエタイなど、東・東南アジア系の

    武術を研究しており、暗器の使用に長けている。


   ・檜山光展みつのぶ(45):檜山家現当主

     睦美の夫であり、讃羅良と大海人の実父。

     「武」の家の当主に相応しい態度、物腰。寡黙。

     「檜山流活殺術」の師範。道場を開いている。

     讃羅良と大海人のどちらを次期当主にするかは、まだ決めていない。

     水神家とはライバルであるという意識はあるが、

     妻がそもそも水神家出身ということもあり敵愾心てきがいしんなどはない。

     娘の讃羅良と甥の拳心の仲が悪いことは頭痛の種にもなっている。

     

   ・檜山睦美むつみ(40):

     光展の妻。讃羅良と大海人の実母。

     旧姓水神。水神大拳の実妹。

     糸目。


   ・檜山讃羅良さらら(21):

     光展と睦美の長女。

     二卵性双生児であり、大海人の姉。

     静岡葵大学情報学部行動情報学科三年生。強い男が好き。

     檜山流活殺術師範代。

     幼いころから専門教育を受けており、武芸百般に通じている。

     あらゆる得物を使いこなし、その場にあるものを臨機応変に

     使用することも出来るが、本人はトンファ―が好き。

     トンファ―を使ったオリジナルマークを作り、

     ヘルメットにプリントしている。

     オリジナルの彼女専用のトンファ―を特注し、所持している。

     二段スライド式で、更に両刃の剣が仕込んである。

     ただし、まだ人をあやめたことはない。

     檜山家次期当主の座にはそこそこ興味があるが、

     自分より腕が上だと思う弟が興味を示さないため、困っている。

     上野原玲とは、私立静岡三葉学園の中等部、高等部に

     通っていた頃からの旧知の仲。

     玲は電車通勤のため、讃羅良は家での修行のため、

     部活動に参加していなかった。

     いつも似たような時間帯に帰宅する二人はお互いの存在に気付き、

     どちらからともなく話しかけて仲良くなった。

     静岡葵大学に進学してからも、仲の良さは変わらなかった。

     身長165cm。茶髪のショートヘア。めちゃくちゃ小顔。


   ・檜山大海人おみと(21):

     光展と睦美の長男。

     二卵性双生児であり、讃羅良の弟。

     檜山流活殺術師範代。

     ちゃきちゃきしている感じの姉とは正反対で、父親似の寡黙な青年。

     讃羅良と得意分野は違うが、武術の腕前全般で言えば、

     大海人の方が上だと讃羅良は認めている。

     次期当主という立場には全く執着しておらず、

     姉が継ぎたいのなら継げばいいと思っている。

     高校卒業後は進学せず、道場運営に専念する立場を取った。

     姉のことは別に嫌いではないし、

     姉弟愛のようなものもあるのは認めているが、

     時折見せる不可解なノリについていけないとも感じている。

     身長170cm。


  ・赤瀬川あかせがわ家(赤穂家分家)

    檜山家が護衛に特化している家なのに対して、

    赤瀬川家は屋敷を含めた敷地全体の警護がメインの家。

    警察関係者が多い


   ・赤瀬川範頼のりより(32):赤瀬川家現当主

     作中未登場。


   ・赤瀬川霧絵きりえ(33):

     作中未登場。


   ・赤瀬川夕哉ゆうや(10):

     範頼と霧絵の長男。赤瀬川家次期当主。


   ・赤瀬川亜里珠ありす(7):

     範頼と霧絵の長女。


  ・青蓮坂しょうれんざか家(青家本家)

   青蓮坂家は、先に述べた神家じんけと共に二室と称される。

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