第六章 第32話 星祭り 最終日 ―3―
星祭りの第四日目のことを、俺は思い出していた。
それは恐らくだけど、
店を出る直前だったから、きっと見られてはいるはず。
――そもそも、そのことで俺が足を
だってそうだろ?
俺としちゃ、悪いこととか
何か自意識過剰みたいなのは自分でもホント
◇
とまあ、こんなことがあったのだ。
前にも言ったように、俺は
そもそも鈍感なのことを売りにするような教師は、アホだと思う。
だから――山吹先生がつんつんしている理由は、何となく分かる。
しかしなあ……分かるからって、じゃあどうすりゃいいんだ?
腕を組まれてしまってスイマセンでしたとでも言えばいいのか?
マヌケ過ぎるだろ。
という訳で、彼女について今、俺が出来ることはなし!
申し訳ないが、ほっとこうと思う。
しゃーなしだわ。
それにもう一人――
リィナから相談があった星祭り二日目、その夜に彼の部屋を
あれこれ考えすぎて
その場では心配かけてすいませんと言ってくれたので、俺はほっとして部屋を出たのだ。
で、それ以降、何となくよそよそしい。
挨拶は一応返してくれるし、無視されるとかそういうのもない。
ただ、ちょっと
恐らくだけど、純一さん自身、どうしたらいいのか分からないでいるのかも知れない。
俺もいちいち追い
と言うことで、こっちもしばらく放置だな。
神様ミラド様、よろしく頼んます。
「りょーすけ! きく! わたし」
「ん? おおう、すまんすまん」
「もう!」
(なにぼーっとしてるの?)
(いや、分かってるだろ? この二人のことを考えてたんだって)
(じゅんいちと、はずみ?)
(そう)
(ふーん……まあいいけど。じゃあさっきのこと、たのんだよ?)
(へ?)
(きいてなかったの!?)
(いやいや、あれ……うん、ごめん。聞いてなかった)
(まったくもう……きょうのよていをみんなにつたえてっていったの。わたしがせつめいするの、ちょっとむずかしそうだから)
(そうか、分かった)
何か最近、話を聞いてなくて怒られるみたいなこと、多くない?
俺、こんなキャラだったかな?
……まあいい。
仕事しよ。
俺はみんなをぐるりと見回して言った。
「それじゃあ、リィナから聞いた今日の予定を俺から説明します。昨日まで割とスカスカだった分、今日はかなり盛り
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます