第五章 第09話 浮かれるサブリナ
カーン……カーン……カーン……カーン……カーン……カーン…………
「
さっき
「あ、
セリカ
「
「
「いいんですよー。リィナちゃんも大変ね。
「ううん、楽しかったから
昼間、私が
普段は
――もちろん、
私から見ても結構な
前に聞いてみたことはあった……でも、何かはぐらかされたんだよね。
「リィナー、悪いけどそのまま
「
混んでる理由って、多分りょーすきたちだろうな。
――
私は言葉の仲立ちをまた頼まれたから、もう少し前に来るのは知ってたし、もっと言えば
それはもう楽しみで、何日も前からわくわくしてた。
「リィナちゃーん、
「はーい」
――あの時、
「なぬせ」と「みはーね」という名前みたい。
なぬせは、
多分、あれは
眼鏡なんてつけてる人なんて、
少なくとも、私の周りにはいないなあ……
なぬせは、どういうわけか目をきらきらさせて、いろいろ話しかけてきた。
あの「すけぶ」と言ってた
手をかざしてみたり、何度か「ギーム」ってはっきり言ったりしてたし。
「リィナー、
「
みはーねの方は、なぬせとまるで正反対。
名乗った時以外は、ほとんど口を
でも、機嫌が悪いとかって感じじゃなかったな。
私となぬせのやりとりを、静かに笑って見てた。
何となく、あの
そして、二人とも――きれいな
――到着した後のお昼の
今日の会食の
――よく考えたら私、すごい方たちと直接言葉を交わしたり一緒に食事したりしてる、よね。
だって、ラマファール様はたまに
普通だったら、一生お目にかかることなんてないはずのお方たち。
でも……最初はもちろん緊張したけど、思いの
――そう言えば一つ、すごく驚いて、すごく楽しみなことがあった。
「
「はいはい、ちょっと
何とリューグラム様たちが――――りょーすきたちの住んでるところに行くことになるかも知れないんだって!
ラマファール様からそう伝えるように言われた時は、ものすごくびっくりした。
禁足地……絶対に足を踏み入れちゃいけない場所のはずなのに。
どうして入っちゃいけないのかずっと
ずっと昔に、そこにあった
それでも行くってことは……大丈夫になったからなのかな?
りょーすきは一緒にいた女の人――「きょーこ」と言ってた――とちょっと話してから、要するにいつでもいいみたいに答えてたから、きっと早い内に実現すると思う。
それでそれで!
――私もまた言葉の仲立ちをするために、一緒に来て欲しいって言われた!
禁足地ってところがちょっと心配ではあるけど……それ以上にわくわくする気持ちがずっと止められないでいる。
さっき帰ってきたばかりだから、このことはまだ
だって、今のところ私かシーラにしか出来ないことだから。
「リィナちゃんさー、今日はいつも以上にニコニコしてない?」
「何かずっとニヤニヤしてるよねー」
「え? あれ、そうですかー?」
でも……こんなにわくわくしちゃうんだから――しょうがないよね?
――何だか……りょーすきたちが現れてから、私の世界がどんどん広がっていく気がしてる。
見たことのない品物や、会えるはずもなかった人たち、行けるはずもなかった場所――私がずっと生きてきたちっちゃな世界に、不思議な扉がどんどん現れて、ひとつひとつを開くたびに、新しい景色が広がってる――そんな感じ。
――そう言えば、りょーすきは明日、
その
りょーすけから、やっぱり練習の時の言葉の仲立ちを私かシーラに頼みたいって言われたから、もちろん私が行くつもり。
……って言うか、シーラにはまだ何も話していない。
話す時間も……多分ないね。
――うん……ない。
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