第五章 第08話 再び、馬車に揺られて
――と言う訳で、俺たちは再びザハドに向かう馬車に
今回の訪問メンバーは八名。
先頭の馬車に、教頭先生、
二台目の馬車には、
そして最後の馬車に、俺と
ちなみに向こうの通訳は例によってサブリナが担当するらしく、加藤先生たちと一緒に二号車に乗っている。
――二回目のザハド
魔法班会議からは約一ヶ月。
割と早く話が進んだと言えるんじゃないだろうか。
同じ馬車に乗ることになった男子二人は、楽しみ過ぎてゆうべあんまり眠れなかったらしい。
森の中を歩く間も馬車に乗ってからもテンションが上がりっ
いや、寝不足
とにかく、さっきからずっと
まあ年
――それより、加藤先生の乗っている二台目の馬車が気になる……。
いやまあ、
何となく、澪羽の困り顔が目に浮かぶ……。
サブリナと少しでも仲良くなってくれるといいんだけど。
「先生、あの高い建物は何?」
天方君が指さす先に、周囲の建造物より
「あれは確か、
「ふーん……鳴らすタイミングってどうやって
ほう……なかなかいい着眼点じゃないか。
「あの塔の横に俺たちが泊まることになる建物があるんだけど、そこで大きな砂時計みたいなものを見たから、多分それじゃないかな。確かめてはいないけどね」
「じゃあ……もしかして一日中ずっと砂時計の横で頑張ってて、砂が落ちきったらひっくり返して鐘を鳴らす仕事をする人がいるってこと?」
「恐らくね」
「なんか……のんびりしてていいかも」
神代君が外を見たまま
確かに、町全体の雰囲気に時間に追われているという感じはあんまりしない。
――今回の訪問は、二泊三日の予定だ。
一泊はセラウィス・ユーレジアで、もう一泊は前回と同様にサブリナの実家の宿屋でお世話になる。
ちなみに前回みたいな集団行動は予定していない。
到着してからの今日の昼食と夕食、明日の朝食が終われば、その
希望者はサブリナが
「天方君と神代君は、何か見たいものとかやりたいこととか、決まってるの?」
「うーんと、オレはここの言葉、ザハド語? とかしゃべれないから、どうしようかなあ」
……そう言えば、この国の名前、知らないな。
ザハド語ってことはないだろうけど。
「僕は……何があるのかよく分からないですから、八乙女先生と一緒に
「あっ、そう言えばそんなのあったな。オレも練習したい」
「うん、まあ練習って言うか、やり方を教えてもらうって感じだけどね」
「あとオレ、ご飯が楽しみ」
「そっか。向こうに着いたら、お偉いさんたちと昼ご飯を食べるみたいだから、楽しみにしとくといいよ」
――それから俺たちは、目的地へ到着するまでの
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