第四章 第04話 禁足地
リィナです。
私が「白き人」について説明した
お付きの
リューグラム様は
※※※
――それは五日ほど前のこと。
「
「いや、そのようなことはお気になさらず。どうぞおかけください」
ここはピケにある、
塩の町ザハドにあるザナーシュ湖をその
ザハドから
ディアブラント・アドラス・リューグラムは
――急な訪問と言っても、もちろんそれはこの人物が
確かに彼らの一般的な手続きにしては短めではあるが、
「それで、本日いらしたご用件は?」
「はい」
女性が、ずいと体を乗り出す。
「既にご存知のことかと思いますが、
「そのようですな」
「もしかしたら近い
「……その時には?」
その女性は、
「どうか、その者たちに
「先日届いた
「恐縮です」
「他ならぬ
ディアブラントは、女性の
「
「私としては、
女性は、ディアブラントの
「
※※※
「ま、いいでしょう。会おう」
「……!」
「実際に会ってみないと、何も始まらないだろうし、個人的に興味があることも否定できないしね……ただ」
「ことは
「我々は細かいことは何も知りません。ただ
エリックさんが答えた。
「ふうむ……特別
「危険……なんですか?」
私の問いにリューグラム様が
「あの場所には大昔に大きな
――さっき言ってた複数の国に分かれていた時って、このことかな。
他にもあるのかも知れないけど。
「その国がな、五百年ほど前に地上から消えてしまったのだよ」
「消えた、とはどういうことなのでしょうか」
驚いた顔のヒルディーフランカさん。
「言葉の通りだ、
「な、何でそんなことに……」
「原因は今もって不明。さらに因果関係を調べる過程で、同様のことが約三千五百年前にも起こっていたことが、
国が
しかも、一度だけじゃなかった……。
「当然のことながら、消え去った人々も建物も失われたままだ。次に同じことがいつ起こるか分からない。そんなわけで、王家があの地への立ち入りを禁じたのだ」
「なるほど……それは
ヒルディーフランカさんの言葉に、リューグラム様は首をゆっくりと横に振った。
「今のままでも、町民の禁足地に対する意識はしっかりしているようだから、
「しかし……そんな危険極まる場所に住んでるりょーすきたちと言うのは、一体何者なのだろうか……?」
エリックさんが
「その辺の情報も得たい、というのもあるのだが……サブリナと言ったかな」
「は、はい」
突然名指しされてびっくり。
「それと、ドルシラ」
「はっ、はいっ!」
シーラも呼ばれた。
「話を聞くに、君たちは二度に渡って主体的に彼らと接触し、多少なりとも意思疎通を果たしているようだね」
「ええ、まあ……」
「彼らと面会する時に、橋渡し役として同席してもらってもいいかな?」
「えっ、い、いいんですか? 私たちで」
私はシーラと顔を見合わせてしまう。
「私もラーシュもこれまで、
思わずエリックさんとヒルディーフランカさんの顔を見てしまう。
二人とも黙って
「は、はい。び、
「あた――わ、私も及ばずながら……」
「
リューグラム様はにっこり笑うと、すぐに真面目な顔に戻って言った。
「それでは彼らに伝えて欲しい。
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