第四章 第03話 リューグラム弾爵
そういうわけで今、私たち
――そう、一人増えてる。
私ことリィナとシーラ、シーラの
そして――
「その
「
「勝手なことをされるより、よっぽどいいわ。実際、捨て置ける話じゃなさそうだしね」
ヒルディーフランカさんは、エリックさんの
だからシーラたちは町長さんの
――
暗めの
「
「おう」
「
レオさんは今日は
私にとっては、いつもの
「緊張かあ……多少してるかもね。だって――――
「えっ!?」
「うそ……!」
「ホントなのか? おい」
「ええ」
玄関の扉を開けながら、フランさんが事もなげに言う。
「その方が話が早くていいでしょ?」
「そりゃそうだが、心の準備ってもんがあんだろ……」
「私だって、
私、
遠目に見たことはあるかも知れないけど、直接話したことなんて、確実にない。
「
扉の向こうでは、ヴィルテクラーラ――クララさんがいつものように
「リッカさん、皆さまを
「
ドロテアリカ――リッカさんに案内されて、初めて入る
「こちらでお待ちください」
と、
ちなみにクララさんもリッカさんも、
「ねえねえ、シーラ」
「ん?」
「何だか……落ち着かないね」
「うん」
エリックさんとフランさんは、既に平気な顔で座ってる。
――
応接室ってことだから、いろんな偉い人たちがここで
――しばらくして、扉の横に立っていたリッカさんが、
「
と告げた。
エリックさんたちが立ち上がったので、私たちもそれに
扉が
――一人は
もう一人は、
金髪の人が手を挙げながら、
「ああ、いいからいいから。座ってて」
と、親し気に声を掛けてきた。
リッカさんが
◇
「ふうむ、なるほど」
金髪の人は、二口目の
この
何だかすごく砕けてて、ロヨラスさん――シーラの
「その、何だったかな? りゅーそけ? とか言う人物が、我々との
「えっと、りょーすき、です」
訂正するのって失礼に当たるのかも知れないけど、人の名前を間違って言うのってだめだと思うから、ちゃんと直さないと。
――あれ?……ホントにりょーすきだっけ?
何か自信がなくなってきた。
「うん。で、そのりょーすきが面会で求めるのが、恐らく何かを
「あ、あの、私が何となくそう感じただけなので、確かにそうだとは……」
「相手からそう聞いたんじゃないのかい?」
「
エリックさんが
「言葉が――通じないだって?」
「ええ。あの人たちは我々が聞いたことのない言葉を話します、閣下」
「聞いたことのない言葉……ラーシュ、どう思う?」
「普通に考えれば、有り得ないことです」
ラーシュと呼ばれた、
「皆さんご存知だと思いますが、このエレディールは非常に広大ではあっても
「は、はいっ!?」
突然名前を呼ばれて、シーラってば
もしかしたらラーシュさんと顔見知りなのかも。
「そういうわけで、
「大体、
――
いつだったか、
そこに、えーと、五十年前くらいに突然、「白き人」というのがどこからともなく現れて、住んでいた人たちをみーんな追い出してしまった、らしい。
それ以来、ゼレナヴィエラに一番近いミザレスの領主様とにらみ合いになってる、だったかな?
――合ってますよね、ラーシュさん。
「
てへ。
「しかも、見慣れぬ物品を所持していたとか。彼らから
「害意ね……」
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