第三章 第17話 カレヌオニーリ
「よ、
「あ、ヨナ
その近くの
「思ってたより
「ああ、ずいぶん待たせてしまったな、ヨナ」
「お待たせしました、ロヨラスさん」
「おかえり、リィナちゃん。仕事は無事に済んだのかい?」
「
これに乗って、私たちはやってきたってわけ。
もうすっかり
森に入ったのが
ロヨラスさんとグライデをすごく待たせてしまった。
「いつもご苦労さん、
この子はホント、素直で
「ちょっと
「
「
「
「お腹空いたでしょ。リィナちゃんのとこに寄って、
私とシーラは、お互いに顔を見合わせて、思わず吹き出した。
「あははははは!」
「ど、どうしたの? 二人とも」
「おい、俺も乗るからちょっと空けてくれ」
後ろから、エリックさんが
「おいヨナ、いいぞ。出してくれ」
「はいよ。で、父さん。どうしちゃったの? この二人」
「ん? 何のことだ?」
「
「あははは、あはははは」
「ああ……」
エリックさんは、軽く
「ちょっとな、珍しいものを食ったんだよ」
※※※
「
「本当! 何これ」
私たちは、りょーすきたちからもらった
はぅみが言うには、「カレヌオニーリ」というものらしい。
初めて
本当はもっと食べたい。
食べたいんだけど――これって、りょーすきたちの
エリックさんも、あっという間に食べちゃったみたいで、何だか悲しそうにしてる。
「チョツマッテ、マツ、イイ?」
と、りょーすきが私たちの前に手の平を出したと思ったら、走ってどっかに行っちゃった。
「どういう意味だろ。シーラ」
「分かんないけど、さっきの
はぅみはにこにこして、別のものを差し出してきた。
何か
すると横からエリックさんが手を伸ばして、さっと口に入れてしまった。
「あ」
「もぐもぐもぐ……ん? これは、
「ちょっと
「あははは」
するとはぅみが、別の
「ドード」
「食べて、いいのかな?」
「もらっちゃお!」
エリックさんが、私のつまんだお肉を見てる。
おじさん食べたでしょ、もう。
「んっ」
「こっちも
エリックさんの言う通り、
ガサガサガサ。
「ヤーヲマッセ」
「ココヌチャ……」
「わ」
「増えた」
「そう言えばエリィナさん、
「じゃあもう一人、増えるのかな」
「ヤオゥメサ、ウリウサワ?」
「クゥマオトイニッテムラッ」
「アーオムタイェスモゥネ」
「アノー」
「アソウソウ」
りょーすきが、新しく来た女の人を指さして言った。
「コチラ、レイ」
「こちられい?」
「アー
「れい?」
「
この人はれいと言うらしい。
あいさつしなきゃ。
「れい、
「エ、サリエェ?」
「バァ、コヌチャティミラウ。
「ア、サ、
そう言ってれいが差し出したのは、また別のカレヌオニーリと
「わあ!
「おお! こいつはいい」
「ちょっとパパ!」
※※※
「――てな感じでな」
「いいなあ、僕も食べたかったなあ」
「きっとまた、食べられる機会がありますよ」
「そうそう」
「でもな」
急に真面目な顔をして、エリックさんが言った。
「あの人たちとは、あんまり関わらない方がいいかも知れん」
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