第三章 第11話 第一種接近遭遇
パキリ。
その
「ちょっと、リィナ、もう
私は
だって、何でこんな時に、足元に
「知ーらないっと」
シーラってば、背中を向けて
「君たち」
◇
「どうしたんですか?
「今、あっちの方で人の声がしなかった?」
「え、どっち? 人?」
「行ってみよう」
◇
私とシーラは、エリィナさんの前で
「私に一体何の用か?」
「
「君たちは私の
などなど……。
申し開きようの
隣りで
後でいっぱい
ガサガサガサ。
エリィナさんの後ろから、何やら
「!」
後ろを振り返り、小さく
「今夜、
「え、ま、任せるって!?」
エリィナさんはそう言い捨てると、振り向きもせずに来た方向へ姿を消してしまった。
「エリィナさんがあんたに何て言ったのか気になるけど、まずは……あっちをどうする?」
シーラが
◇
――――女の……子か?
二十メートルほど先の木々の
遠目でよく分からないが、年の頃は
「
「はい……人ですよね、女の子」
「どうする? ……近付いてもいいのかな」
「怖がらせない方がいいかも知れませんね」
一応、俺たちは「知的生命体」と出会う可能性を念頭に探索をしている。
というより
その際、とにかく敵対する意思のないことをアピールした方がいいだろうと。
「武器を下に置こう」
「はい」
問答無用で攻めてこられたらその限りじゃなかったけど、彼女?たちの様子を見る限り、そういう感じでもなさそうだが……。
「あの、こ、こんにちは……」
山吹先生が
◇
「どうしようシーラ、
「どうしたものかなあ……エリィナさん、何て言ってたの?」
「任せる、って」
「はあ?」
一体どこの
見たことのない
「
「見知らぬ
「
「同じことだよ。
◇
「……何かすごく
「ちょっと、ショックです……」
――それにしても驚いた。
人の姿じゃないか!
しかも女の子とか。
ここが地球ではないのなら、どんな
それなのにあの服装は……何て言ったっけ、あのアルプスの少女たちが着てそうなやつ――トラハトだかミーデルだったか?
見慣れたというほどではないが、少なくとも「どこかで見たような」姿をしているとは……。
しかしその民族衣装めいたものを
口が動いている
すぐに逃げ出さないということは、もしかしたら
「おーい! 八乙女さーん、何かあった?」
◇
「リィナ、逃げるよ」
「え、ど、どうして?」
「
「そ、そうかも」
「行こう」
――こうして、私たちは
しばらく走ってから振り向いてみたけれど、彼らが私たちのあとを追ってくる気配はなかった。
◇
「ああ、逃げちゃったよ……」
「あとを追います?」
「いや」
俺は気を取り直して、地面に置いた槍を手に取った。
「怖がらせても
そして俺たちは、駆け付けてきた
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