第三章 第02話 学友
「あーあ、
気持ちいいけど……私の
「あたしがいるのに退屈とか、やめてよね」
「
「まあ知ってるけどね」
……そりゃいろいろあるわよ。
でも、どれも
みんな家の仕事を手伝ってるから。
私は
シーラはたまたま
ん? それにしては割と一緒にいる気がするけど。
まあそんなわけで、シーラと二人だと結局はこうして
「
「うん、あたしも」
うちは
「オーゼリアどころか、ピケにすら行ったことないしね」
「あたしだってそうだよ」
この
そこからもっともーっと
海、とか言ってるけど、話には数えきれないほど聞いていても、私はまだ見たことがない。
――はっきり言っておくと、私は
友達だってシーラを
――私は……きっと
何より、お父さんもお母さんも私が外の世界に興味
それどころか、一緒になって「行ってみたいねー」「見てみてえなー」と言ってくれる。
やっちゃダメってことは厳しく言われるけど、大抵のことは私が思うようにさせてくれるんだ。
決して、無理に
そもそも継がせようって気があるのかどうかも分からない。
――だからこそ、わがままを言えないんだよね――
カーン……カーン……カーン……カーン……カーン……カーン…………
「あっ、もしかして
「そうみたいね」
「おーーーーい!」
「やっぱりここだったね」
振り向くと、ヴァンディランとシルドルーチェが手を振りながら近づいてくる。
二人とも
ちなみにヴァンディラン――ディルは
でも
口数があまり多い
シルドルーチェ――ルーチェは
ルーチェもディルと同い年だから、
私より明るい金髪で、
先の方が少しくるくるしてて、動くとぴょんぴょんするのが
シーラと違った意味で、この子も妙に
「どうしたの? ディル、ルーチェ」
「どうしたって」
ディルが
「お前の
「シーラも。
「そっか。
シーラが
私もそれに
「ディルもありがと」
「おう」
「それじゃ帰りますか、シーラ」
「そうね」
そうして、四人で連れ立って歩き始めると、少し離れたところを走る
「あれって、リィナのとこの
「多分ね」
両眼を
「じゃあうちのパパも帰ってきてるかな」
「あんな馬車、この辺じゃあ見ないもんな」
「
「うーん、そういう感じはしなかったけど」
まあ私としては何者かなんてどうでもいいけど、いつか面白い
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