第二章 第13話 第一回情報委員会 その5
再び戻って、情報委員会。
「そんなわけで、体制としては準備出来てます。うちの班は」
何だかやけに思わせぶりな
「そうみたいですね。早速今日、保健室は活躍して頂いたみたいですし……」
校長先生がちらりと俺を見る。
活躍
まあそれももうちょい
「あとは、怪我には注意していただきたいということと、体調管理の基本として手洗いうがいの
「そうですね。まあ水については後で調査班から何か報告があるかも知れません」
「ちょっと気になるんですが」
あれ?
瓜生先生には、俺が後でまとめて報告するって話、通ってなかったのかな?
「さっき
校長先生は俺を再びちらりと
「確かにちょっと変な感じに思えますが、少し説明しておきますか?
二人は顔を見合わせている。
何となく困った感じに見えるけれど。
「私、あの
「私もねえ、奥さんに聞いてみたんだけど、あの子はたとえ母親と二人きりでも、場所が学校だとかなり話しづらいらしいんですよ」
「早見さんもとぼけてるわけじゃなくて、本当に分からないみたいなんです」
今考えると俺が目覚めた時、二人とも保健室にいたんだよな……。
まあ早見さんは保健衛生班だから分かるとして、瑠奈さんは何でいたんだろう。
正直俺には何の心当たりもないので、恐らくただの偶然だと思う。
「今、二人の様子はどうなんですか?」
これは教頭先生。
花園先生と黒瀬先生は、また顔を見合わせて、
「少なくとも見た感じでは、特に異常があるようには見えません。夕ご飯も
「二人とも、食事の準備を手伝ってくれてたしね」
「それならまあ、その二人は
心配かけてすみません、
「その辺のことは、
◇◇◇
◇施設管理維持班編1◇
「さて皆さん。既にこの班の仕事は説明してありますが、最初ということもありますし、再確認しておきましょう。ついでに今日の仕事も」
ここは校長室。
時刻は午後一時。
うちの班の一応の
私は、
「まず、この班の仕事は
班長は今話している校長さんで、副班長は教頭さん。
特に面白みのない
本来、うちの班は八名なのだが、今日は調査班から特別ゲストが来ている。
「そして新たな施設を計画して作るのも、我々の仕事です。今日はそのために
そう、ひげもじゃの瓜生さんだ。
今朝、男部屋で
その
見た目通りの
嫌いではないが。
「今後の
昨日の話の段階で、ゴミを処分する穴と屋外簡易トイレの設置が最速で必要ということになっていた。
予定通りだ。
「ですので、今日はゴミ穴を掘る組とトイレの穴を掘る組の
「校長先生、どっちの組がどっちの穴を掘りますか?」
ちなみにAグループが校長さんを
Bグループが教頭さん、
グループの名前も特に面白みのない付け方だ。
嫌いではないが。
「うーん、私としてはどっちがどっちでも構わないのですが、どうです? 取り敢えず言ったもん勝ちで。ああ、掘る穴ですが、ゴミ用は大きいのを一つ、トイレ用は小さいのを二つです。あと、瓜生先生は自動的にトイレの方へ」
ま、この校長さんならこう言い出すと思っていた。
こういう時に「それではどっちがどっちで」と指示を出すタイプと、「皆で選んでください」と任せてくるタイプがいるが、この人は
今回の場合はどちらを選んでも大して違いはなさそうだから、私としてもどうでもいい。
好きに選んでください。
「それでは私からいいですか?」
副班長の教頭さんが
……そうなるだろうと思った。
この人はさっきの例えで言えば、前者のタイプだ。
てきぱきと指示を出して、物事がスムーズに進むことを好んでいる。
「この図面に
「
「私も構いません」
当のAグループの諏訪さんと加藤さんが
二人の少年は何も言わないが、このメンバーの中ではさすがに意見を言いにくいのだろう。
とりあえずこくこくと
無理もないが。
それじゃ、ダメ押ししておこう。
「私も賛成です。それでいきましょう」
ということで、
とは言え、使える道具がスコップ二本とツルハシが一本、あとは
さて、私も頑張るとしよう。
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