第4話 優劣とヒロイン
ピレッジ邸に来て、初めての朝だ、昨日までは寝心地の悪い馬車の中で寝ていたからベットの素晴らしさを実感した
さて、起きたし2階へ降りて朝のご挨拶といきますかね
「おはようございます」
眠そうに挨拶する
「おはようパラディ君、昨日は遅かったからお腹空いてるでしょ? 」
イステルは、そう言い、使用人のダイナに俺の朝食を用意させた
「いえいえ、お気遣いなく」
「何を言ってるの、パラディ君はもう、うちの子なのよ」
え? 何を言っているんだ? 俺はスレイガー邸にいれなくなったからこっちに来たのだが、でもあれかなこっちの俺、結構可愛い顔してるし母性が湧いたのかな
「そうだともパラディ君、君はもう僕達と同じラステリア家の者なんだ、つまりうちの子だ、それに君はまだ幼いがスレイガー家の血を継ぐから上手くいけば政治的に…」
「はい! 僕なんかでも良ければピレッジさん、イステルさん、よろしくお願いします」
おい、なんか最後にピレッジの口から黒い物が溢れたような、うん、気の所為、気の所為
「ピレッジさんなんて余所余所しい、僕のことはピレッジ叔父さんと呼んでくれ」
「そうね、じゃあ私はイステル伯母さんと呼んで欲しいわ」
余所余所しいか、たしかにそうだな、一様親戚だしな、次からは、言われた通りにしよう
「分かりました、ピレッジ叔父さん、イステル伯母さん」
と呼ぶと満足そうにする、二人する
「そうだ、ライネスにも、紹介したきゃだね」
「そうね、ライネスからしたら弟ができたようなものですしね」
よしヒロインとの対面シーンだ、どんな子かなきつそうな子だったら嫌だな、いやでも攻略しがいはあるか
「ライネスー、ちょっと話があるから、来なさい」
「はーい」
おっ元気な返事だ活発系だな、期待値は大だ
「どうしたの? お父様、その子誰? 」
おー可愛いじゃないか、イステル譲りの紅の目と髪にピレッジの優しげな顔にイステルの少しきついそうな顔がいい感じに混ざった少女だ
「紹介するよ、パラディ君だ、父さんのお姉さんの息子で、ライネスの従弟にあたる子だよ」
ピレッジの分かりやすい説明だが、ライネスは分かってなさそうな顔だ
「初めまして、パラディ・ラステリアです、よろしくお願いします。 」
俺の紳士的なお辞儀に丁寧な言葉、完璧だこれで、惚れたはずだ
「初めまして、ライネスよ」
あれ? なんか思ってたのと違うな
俺が思っていたのは 「えー! こんなにかっこいい男の子が私の家族になるのね! 抱いて! 抱いて! 」 って感じだ
「これからパラディ君と一緒に暮らすことになるだから仲良くするのよ」
「えーどうして? 」
「パラディ君は、お家に帰れなくなったからよ」
いや、帰れなくなったんじゃない、追い出されたんだ
「へーそうなの、分かったわこれからよろしくね」
そう言い手を出してきた、握手ということか? それなら答えよう
「はい! よろしくお願いします」
よしとりあえず握手はできた、前世と足して約5年ぶりに女の子の手を、触ったゲヘヘ柔らかいなこの手で俺の物をゲヘヘヘ
「それじゃ私はお勉強してくるわ」
と言いまたどこかへ行ってしまった照れてるのかな
「そういえば君、魔術に興味はないかい?」
「ええ、まあ確かに少し興味はありますけど」
お? やっと来たか、魔術イベントこれを待ってた魔術を教えてくれるのか?
「そうか、ライネスに魔術の教師をつけようと思っているのだけど君もどうだい? 」
「え!! いいんですか!? 僕なんかが」
「お、おおいいとも、君は魔眼持ちだからそっちの方面に才能があるかもと思ってね」
よし、魔術を教えてもらえるぜ、すげー嬉しいあれなんかピレッジなんか言ってたな才能だか?
「才能? ってどうゆうことですか?」
「あー知らないのか、魔眼持ちはね、魔術の天才が多いいんだよ、その才能を活かして魔術師は勿論、騎士や冒険者になもなる者もいる」
まさか、この魔眼が役に立つときが来るとは、よし俺は貴族なんてやめて魔術師になろう
「へーそうなんですか、なんでですか? 」
「聞いた話では魔力が見えたり、未来が見えたりするらしいね、魔眼の能力は人によるらしいよ」
ほー凄いなそりゃ俺も写○眼や輪○眼みたいなの使えるのかな!!
「それで、どうだい、魔術を習う気はないかい?」
「はい! お願いします!!」
「よし、決まりだ教師はこちらで探しておくよ」
よし! 憧れの魔術を使えるし、俺は魔眼持ちだから才能もあるらしいぜ、異世界最高!!
だが、まず優先すべきは、ライネス攻略だな
一月ほど経った、だいたいこの屋敷の人とは打ち解け、性格がわかった、ライネスの性格も分かってきた元気があるかと思えば、女の子らしいところもあるまあ年相応だな
だがなぜか知らないが屋敷で会ったら挨拶しあうぐらいの仲にしか発展しなかった
「ちくしょー俺のヒロインが!! 」
次に魔術の事だミリスティーナから貰った本を隅から隅まで読んだ大体理屈は分かったが、やはり教えられていないから、正解がわからない例えば
『祈りの泉プレイアウォーター』
これは比較的簡単にできるらしい、初級魔術と言うらしい、まあ簡単だかな
てな感じで、俺は魔術を少しだけ使える、他にも簡単なものなら使えるが使いすぎると体がだるくなる、普通天才なら屋敷の一つでも吹き飛ばすはずだが、一ヶ月掛けてもでこれなら才能はないかもしれない
それからまた10日程たった
「パラディ君は心配ないが、今日は魔術の先生がお越しになるからちゃんと挨拶してほしい」
「はい! わかりました!」
よしワクワクしてきたぞ、できれば若いエルフとかがいいな、おっさんとかだったら、この世の終わりみたいな顔してやろう
「こちらでございます。 」
「はい、ありがとう御座います」
ティーチャが来たらしい一階が騒がしくなってきたとりあえず、降りよう、綺麗な女性なら誠心誠意ご挨拶しよう、男なら陰キャオーラを出してこの世の終わりみたいな顔をしてやろう
一階に降りるとすでにライネスが挨拶をしていた話し声を聞く限り先生は女性だ、よし! 第一印象は大事だビシッと決めよう
「おっ君が魔眼持ちの子か」
その時俺はどんな顔をしていただろう、3秒ほど時が止まった、魔術の先生は女性だった、だがこの女とは関わってわいけないと、俺の本能がそう叫んだ
理由は簡単だ、この女死んだ目をしている、別にブサイクと言うわけじゃない、逆に幼さが残るが色気を感じるいい女だ
だが! これは!! アル中の目だ!!!
俺には前世アル中の叔母がいたんだ、そいつはなにかあるたんびに酒を飲んでいた、そして言うんだ「死にたい」とこの女はそいつと同じ目をしている
「どうした、パラディ君ご挨拶を……」
「どうしたの? パラディく……」
ピレッジとイステルは俺の顔を見た
「どうしたんだ!? そんなこの世の終わりみたいな顔して」
「あれ? あれ? 私なにかしちゃった?」
とアル中女がキョドり始めた、ライネスもなにかあったのかとキョロキョロし始めた いかんいかん、落ち着け今の俺はパラディ・ラステリアだ、賢き子供だ平静を装え
「は、初めましてパラディ・ラステリアです。先程は申し訳ありません、部屋を出る際足をぶつけてしまい、痛みが後からきたのです」
「そ、そうなのか、それは災難だったね」
「ええ、そうね」
ピレッジとイステルはこれで納得してくれた
「そうなの?見せて、治癒魔術で治してあげる」
は? 何いってんだこの女、俺はお前みたいな死んだ目をしてる女が、生理的に無理なんだけど、どうにかして誤魔化そう
「いえいえ、そんなことより、お名前をお聞きしてよろしいでしょうか」
「はあ、私はライア・グレイシアそうなんですかいい名前ですね、ハハ」
「ライア先生早速魔術を教えていただけませんか?」
よしナイスだライネスさすが、俺のヒロイン候補
「そうですね、良いでしょう任せなさい」
「いえ、もう遅い時間ですので、明日からでいいんじゃないですか? ライアさん」
「確かにそうですね、申し訳ありません」
「いえいえ、いいんです、意欲がある先生なんですから、そうだお部屋までお連れしますね」
は? その女この屋敷泊まるのかよふざけんなよ俺の平穏はどうなる、これじゃ不安で夜も眠いれない
「パラディ君も、もう遅い時間だからもう寝なさい」
「は、はい」
あー明日からどうしよう、畜生最近ようやく馴染めてきたのに、こんな女に邪魔されなくない、けどピレッジが選ぶぐらいなんだから一流の魔術師なんだろうな
まあいい明日から考えよう今はもう寝る現実逃避だ
転生不登校~不登校だけど転生したんだが~ サクラ井Cherry @sakuraCherry
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