二
私がその掛茶屋で先生を見た時は、先生がちょうど着物を脱いでこれから海へはいろうとするところであった。私はその反対にぬれたからだを風に吹かして水から上がってきた。
その西洋人のすぐれて白い皮膚の色が、掛茶屋へはいるやいなや、すぐ私の注意をひいた。純粋の
彼はやがて自分のかたわらを顧みて、そこにこごんでいる日本人に、
私はたんに好奇心のために、並んで浜辺をおりて行く二人の後姿を見守っていた。すると彼らはまっすぐに波の中に足を踏み込んだ。そうして
彼らの出て行ったあと、私はやはりもとの床几に腰をおろして
その時の私は屈託がないというよりむしろ
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