不の生殖器
あれから多くの人々の願いを受けてそれを叶えた。
私の祠にはお礼にもらった
そんな私の元に今日も誰かがお願いをしに来た。
「あの! あなたが女神様ですか?」
そう訊く女に私は縦に首を振る。
そうすると、女は目を煌びやかにして私に手を合わせる。
「どうかお願いです! あの方が奥様と別れるようにして下さい! 私、幸せになりたいんです!」
どうやら、女はとある男と不倫関係にあるらしい。
「ふぅん分かった〜。それじゃあ、明日にはその人が別れるようにしておくね〜」
「あ、ありがとうございます! ありがとうございます!」
その晩
「や、やめてくれぇ!」
そう男は地を這う。
「え〜でも、とある2人からのお願いだしな〜」
そう言って、男の脚にナタを振り下ろした。
男は暗闇の中で痛みに悶えながら私から逃げた。
「ふふっ。逃げられないよ〜」
翌朝
再び、女が祠に姿を現した。
「ねぇ! どういうことよ!」
「どういうことって?」
「あの方が死んだって! どういうことなんですか!」
「私の旦那と息子も死んだってどういうことなんですか!」
「えぇでも、奥さんも不倫相手さんも"幸せ"になりたかったんでしょ〜」
「そうだけど! あの人とよ!」
そう女が言うと、奥さんは握り拳で女を殴った。
「痛っ! 何すんのよ!」
「あんたが! あんたが! あんたが旦那と息子を殺したんだ!」
そう言いながら、奥さんは女を押し倒し、馬乗りになって髪に刺した
「ふふっとっても美味しかった〜」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます