第13話 行列

 多摩川を下る冷たい風が、鵜の木学園を吹き抜ける。

 裸になった桜に囲まれたキャンパスを珍しく一人で浜口が寒そうに歩いている。

「シン先輩」

 澄んだスポーツで鍛えた声が浜口の背中に届いた。

 浜口には甘い声に聞こえる。

 振り返る浜口の目に、バドミントンのラケットを左手に持つ長身の天然パーマが映る。

 途端に寒さを忘れ、浜口は陽気になる。

「やー、クォーター。久しぶりだ。これからクラブかい?」

「ええ。その前にちょっと教えて」

 うまく答えられるかどうか不安なのを隠し、浜口は格好良く堂々と胸を張って答える。

「何でも聞いてくれ」

「行列[注7]って何で重要なの?」

「ベクトルを他のベクトルに写す行列のことかい?」

「そうよ。駅の窓口に並ぶ人の行列じゃないわ」

 クォーターの質問にうまく解答できない。

 でも、この機会を有利に使えないかと一瞬考え、浜口が答える。

「俺、本多先生から『線形空間論』の個人授業を受けているのだ」

「あら、シン先輩、特別扱いなのね。すごいじゃない」

 浜口は照れながら答える。

「うん。まあ、そうなのだ。俺の個人授業が終わった後、行列の重要性について、先生を交えてディスカッションしようよ。それぞれみんな違う意見を持っているだろうからね」

 浜口は計算尽くだ。

 ──提案を受け入れてくれれば、美女2人との時間ができる。メガトンは余計だが、しかたがないか。でも、うまく追い出す方法があると良いのになあ……。何か上手い手立てがあったら最高だが。

 クォーターはまじめに心配する。

「でも、本多先生の都合はどうなの?」

「俺が頼めば何とかなるさ。先生は俺の頼みなら大概のことは訊いてくれるのだ」

 クォーターは驚いた表情を見せる。

「まあ、すごいのね!」

「うん。すごいだろう。先生の都合が付いたら連絡する。だから、クォーターの携帯電話番号とメールアドレスを教えてくれ」

 クォーターと分かれた浜口は大喜びだ。

 ──これで、鵜の木学園数学科三大美女の連絡先がすべて俺の手に入った。他の奴らにはできない芸当だ。やはり俺は天才だ。

 数日後、本多准教授との個人授業が終わったあと、浜口がクォーターを携帯電話で呼び出す。

 得意満面だ。

 美人のクォーターと親しいところを見せられるのが嬉しいのだ。

 本多准教授の研究室に入ったクォーターが驚いた。

「メガトン先輩、どうしてここにいるの?」

 浜口が澄まし顔で答える。

「メガトンは単なるオブザーバ。そうですよね、先生」

「まあ、そうね。クォーターって深堀さんのことだったの? シンちゃんたら、名前を知らなかったのよ」

「そう言えば、私もシン先輩の名前を知らないわ。おあいこね」

 クォーターの闊達な物言いに、研究室は一気に和やかな雰囲気となる。

「深堀さん。さっき、メガトン先輩と呼んでいたわね。二人は、どんな関係なの?」

 浜口が当人達を差し置いて偉そうに答える。

「高校の先輩、後輩の関係です」

 クォーターが補足する。

「メガトン先輩は、オランダ坂女子高等学校バドミントン部の一年先輩です」

 クォーターと親しいことを誇示しようと浜口が付け加える。

「クォーターは、一年先輩のメガトンとダブルスを組みたくて鵜の木学園に来たそうです」

 クォーターが反応する。

「私、メガトン先輩はバドミントン部で活躍していると信じていたの。だから、先輩が数学に専念しているなんて、とても意外だったわ。今でも、信じられない」

 浜口が混ぜ返す。

「けれど、みんな、メガトンがクォーターよりずっと後輩だとしか思わない。中学生と大学生が並んでいるとしか見えないものなあ」

 メガトンがいつものようにむくれる。

 唇が硬く突っ張る。

「わたしはチビでぶすだけれど、ちゃんとした女性の大人だわ。才色兼備のクォーターが日本人離れした特別の容姿だから、わたしが年下に見えるだけよ」

 浜口がにやにやして言う。

「今日のところは、そう言うことにしておこうか」

 本多准教授が話題を本来のものに戻す。

「深堀さんは、行列の重要性について知りたいのね」

「ええ。『行列』って計算がややこしいだけで、何に役立つかさっぱり分からないのです」

 本多准教授が浜口に問い掛ける。

「シンちゃんは、どう考えているの?」

 歳を感じさせない、ういういしい妙にいたずらっぽい目が浜口を見る。。

 微笑むと観音様のような柔和な顔になる。

 それを見ただけで浜口は浮き浮きした気分になる。

 不意の質問にも対処できるように、浜口は浜口なりの解答を用意しておいた。

 暗記調の口調だ。

「何が重要かを考え込んでも結論は見えません。線形代数をこれから深く学んでいけば自然に感じ取れること。俺は、そう思います」

 浜口は精一杯上手に解答したつもりだ。

 本多准教授は皮肉を込めて浜口をほめる。

「素晴らしい解答ね。さすがにシンちゃんね。ところで、メガトンは、どう思う?」

 メガトンの解答をクォーターは興味深げに待つ。

 クォーターの質問が何かを前もって聞いていないメガトンは、少し考えてから答える。

「線形代数で行列を習うわ。でも、行列って、不思議なことに統計や微分や積分にも表れるのね。よく分からないけれど、行列はいろいろな分野に共通な重要な概念じゃないかしら。とくに多変数を扱う場合には必須のようだわ」

 バドミントン以外に興味を示さなかった一年先輩のメガトンが大きく変身しているのをこの時クォーターは実感する。

 高校時代のメガトンがどこか遠くに消え去った気がしてクォーターは淋しくなった。

 メガトンの解答に満足げな本多准教授が、今度はクォーターに質問する。

「深堀さん、直交座標と極座標を習ったわね」

「ええ」

「平面の場合の両者の違いを説明してくれる」

「直交座標は平面の点を直交する座標で表します。いわゆるx,yです。極座標は平面の点を原点からの距離と角度で表します」

 クォーターがすらすら答える。

 本多准教授が何を言い出すのか、三人は興味深く見守る。

 本多准教授の質問が、三人には行列とは無関係に思えるのだ。

「極座標で表示された点を直交座標で表示するにはどうしたらよいかしら? 変換式をホワイトボードに書いてくれるかしら。深堀さん、この黒色のマーカーを使って書いて」

 クォーターが距離と角度を、sinとcos を使って、x,yに変換する式をホワイトボードに二行に分けて書く。

 角度は、x軸から時計回りに定義したようだ。

 書き終わるのを待って、本多准教授はさらに注文を付ける。

「距離と角度に測定誤差があるとするわ。その影響を直交座標で表すとどうなるかしら?」

 クォーターが考え込む。

 本多准教授がヒントを出す。

「測定誤差のある極座標表示を直交座標に変換する式と、測定誤差のない場合のホワイトボードに書いてある式の差を計算すれば直交座標の測定誤差になるわ。まずは、xだけ計算してみて」

 クォーターが言われたことをホワイトボードに書く。

 本多准教授が指示を続ける。

「三角関数の加法定理を使用して角度とその誤差を展開してみて」

 公式を覚えるのが苦手なメガトンは、加法定理をすらすら使用するクォーターにびっくりする。

「測定誤差はごく小さな値とすれば、そのcosは1、そのsinは測定誤差そのものと近似してよいわ。すると、その差の式はどうなるかしら?」

 本多准教授がホワイトボードを指さして先を促す。

 細い指先の爪がマニキュアを塗ったようにピンク色に輝いている。

 それを、浜口が感嘆して眺めている。

 浜口の大好きな弾力のありそうなしなやかな指だ。

「そうね。さらに、距離と角度の測定誤差の積は、小さな値どうしのかけ算だから0と見なせるとすれば、どうなるかしら?」

 ホワイトボードの測定誤差の式がみるみる簡単になる。

「測定誤差のyの表示はどうなるかしら? 今と、同じようにしてみてちょうだい」

 書き上がった式を本多准教授は満足げに見る。

「測定誤差の直交座標表示と極座標表示をそれぞれ二次元の縦ベクトルで表してみて」

 何を要求されているのかクォーターは分からない。

 でも、言われた通りにする。

「測定誤差の極座標表示を、測定誤差の直交座標表示に写す2×2の行列はどんな行列かしら?」

 ホワイトボードの測定誤差のxとyの表示を見ながら、クォーターが2×2の行列を書く。

「ご苦労さん。正解ね」

 浜口は、本多准教授の意図が分からない。

「先生、こんなこと何の意味があるのですか。俺には、計算式が行列でも表されると言っているだけに見えます」

 まだ黒色のマーカーを手にするクォーターも浜口と同じ意見だ。

 一方、メガトンは2×2の行列を見て大きな黒目を見開いて頷く。小さな唇が開き加減だ。

 それを見て本多准教授が尋ねる。

「メガトン、何か意見がありそうね」

「先生は、全微分の公式を使用すれば、簡単にこの2×2の行列が求まると言っているのですね」

「メガトンは、さっき行列が微分に表れるって言っていたわね。このことを言っていたのかしら?」

「そう。xの誤差も、yの誤差も全微分の公式そのままで表されているわ。距離と角度の誤差を微小量と考えれば良いのですね」

 本多准教授がメガトンに要請する。

「メガトン。ホワイトボードを使ってみんなに説明してあげて」

 クォーターからマーカーを受け取り、2×2の行列の4つの要素に偏微分係数を書き込む。

 いとも簡単に極座標の誤差が直交座標の誤差に変換されるのに浜口もクォーターも驚きを隠せない。

 ため息をついて浜口が問う。

「メガトン、こんなこと今思い付いたのかい?」

「わたし馬鹿だから、公式が覚えられないの。全微分の公式もごちゃごちゃしていてとても無理だったわ。でも、変数の微小量を縦ベクトルにして、関数の値の微小量はそれを偏微分係数からなる一行の行列で写された結果と考えると、覚えやすいきれいな形になるわ。内積の形と覚えればいいのですものね。そのことを思い出したの」

 クォーターは騙されたようで納得できない。

「でも、それって理論的な根拠があるのかしら? たまたまそうなっただけかも知れないわ。シン先輩は、どう思います?」

「微分は『接線の傾き』を求めることだと、高校で習った。確かにメガトンの主張は何か変だ」

 予想通りの浜口の発言に本多准教授の目が消えた。

 代わりに、上向きの綺麗な曲線が形の良い眉の下に表れる。

 本多准教授の優しい魅惑的な観音様のような笑顔だ。

「シンちゃんは、高校生のときは真面目に勉強したのね」

「うん。だけれど、俺、今も真面目です。特に先生の講義は大真面目です」

 濃い髭剃り後の浜口が、ことさら謹厳な面持ちで答える。

 その様子が面白かったのか、クォーターがころころと笑い出す。

 ぱっちりした目から涙がこぼれ落ちそうだ。

 研究室が静かになるのを待って本多准教授が解説する。

「いろいろなパラメータがあって、いろいろな値がきまる場合を考えるの。数学的には多変数のベクトル値関数ね。つまり、変数がn次元の縦ベクトル、値がm次元の縦ベクトルの写像[注8]ね」

 浜口が先生の話に付いていけないという顔をする。

 本多准教授が例で解説する。

「例えば極座標表示の距離と角度を、直交座標表示のx,yに変換するのは、二次元ベクトルから二次元ベクトルへの写像と考えられるわ。だけど、これは線形写像ではないの」

 浜口が基本的なことを尋ねる。

「どうして線形写像じゃないのですか?」

 本多准教授が丁寧に解説する。

「線形写像は、入力側で和を取った結果を写像しても、写像された結果を出力側で和を取っても同じ値にならなければならないでしょ。でも、今度の場合、そうはならないわ」

 納得しない顔の浜口に、本多准教授が指示する。

「原点からの距離が1,x軸からの角度が45度の平面の点はどこかしら? ホワイトボードに書いてみて」

 浜口はホワイトボードに黒色で、xが1,yが1の点を図示する。

「まず、入力側の和ね。距離が1+1,x軸からの角度が45度+45度の平面の点はどこかしら?」

 浜口がホワイトボードに、xが0,yが2の点を赤色でy軸上に図示する。

「つぎに、出力側の和ね。xが1+1,yが1+1の点はどこかしら?」

 浜口がホワイトボードに、xが2,yが2の点を青色で図示する。

「赤い点と青い点は一致しないでしょ。だから、線形写像じゃないわ。でも、入出力の関係を線形写像である行列で表されれば便利だわ」

 浜口は言い返す。

「そんなの不可能だ。ホワイトボードの赤い点と青い点を見れば明らかだ」

 聡明なクォーターは、本多准教授の言いたいことが分かったようだ。

「先生のおっしゃりたいことは、入力側の微小量と出力側の微小量の関係を行列で表すということですか」

「深堀さんの言っていることが多変数のベクトル値関数の微分の定義ね。行列の要素は偏微分係数よ」

「俺、納得できない。『行列』と『接線の傾き』とは大違いだ」

 大きな目をさらにクリクリさせて、メガトンが言う。

「シンちゃんが言っているのは1変数の実数値関数の場合よね」

「そうだけれど、それがどうかしたのかい?」

「高校の数学は一次元ベクトルから一次元ベクトルへの写像の場合を考えているのよ。だから、この場合は1×1の行列のはずだわ。つまり、ただの実数ね。だから、矛盾はないわ」

 メガトンに負けた形の浜口はクォーターの前で気の利いた質問を披露したくなった。

「俺。納得した。でも、行列のほかに線形写像はあるのかな?」

 本多准教授が解説する。

「例えば、関数の微分ね。二個の関数の足し算を微分した結果と、微分した二個の関数を足し算した結果は同一ね。関数の実数倍も同様ね。これって、高校で習ったわよね」

「俺、確かに習った」

 クォーターが疑問を口にする。

「でも、関数はベクトルですか?」

「シンちゃんに、今、ベクトル空間(線形空間とも言う)を勉強してもらっているの。単純に言えばベクトル空間は和と実数倍が定義できる集合のことね。つまり、ある集合がベクトル空間になるには、集合のどの二個の和も、どれかの実数倍も必ず同じ集合の一個になる必要があるわ。関数の足し算も、関数の実数倍もやっぱり関数。だから、関数全体はベクトル空間よ」

 クォーターが念を押す。

「微分可能な関数全体もベクトル空間なのね。高校で習った幾何学的ベクトル以外にもいろいろなベクトルがあるのにびっくりしたわ」

 クォーターの驚いた表情にうれしそうな本多准教授がさらに言う。

「2×2の行列全体もベクトル空間よ」

 先生の言うことは正しいと信じる浜口がもっともらしく解説する。

「たしかに、足し算した結果も、実数倍した結果も2×2の行列だ」

 クォーターが確認する。

「先生、これは四次元のベクトル空間ですか?」

 浜口が本多准教授に代わって勿体ぶって答える。

「その通りだ。クォーターは、なかなか優秀だ」

 偉そうな浜口の態度にメガトンがやんわり言う。

「クォーターが優秀だって理解できるなんて、シンちゃんもなかなか優秀ね」

 本多准教授が皆が理解したかどうかを確かめる。

「ところで、2×2の行列全体からなるベクトル空間で零ベクトルに相当するのは何かしら?」

 本多准教授を見つめていた浜口の視線が、さっと下がる。

 それを見た本多准教授がメガトンを見る。

 メガトンの視線はしっかりと本多准教授を捉えている。

「メガトン。この場合、零ベクトルに相当するのは何かしら?」

 浜口は質問がメガトンに飛んだので顔を上げる。ほっとした表情だ。

 メガトンは自信ありげに答える。

「2×2の零行列のはずです」

「その通りだわ。『実数の0』なんて返ってきたら、私、がっかりしたわ。ちゃんと答えてもらって嬉しいわ」

 メガトンの答えに浜口は納得できない顔だ。

 クォーターのいないところでメガトンに質問する決心をする。

 本多准教授が今日の集まりを締めくくる。

「行列は線形代数だけではなく、いろいろなところで使われる大事な道具よ。基本的なことをしっかり勉強しておくといいわ。便利な道具として役に立はずよ。入出力の関係が複雑で手に負えないときは、関係を行列で近似するのがとても有効よ。線型近似と言われる手法ね」

 メガトンが悲しそうに言う。

「わたし2×2の行列なら計算できるけれど、それ以上は無理。3×3の行列の逆行列なんて、よほどシンプルな形でないと、とても計算できないわ」

 本多准教授がメガトンを慰める。

「私もメガトンと同類ね。だけど、行列の数値計算は計算機が得意よ。しっかり、理論を学んでおけば、計算が苦手でも実用上は困らないはずよ。メガトンは大丈夫。心配ないわ」

 メガトンが本多准教授に信頼されているのを目の当たりにして、クォーターは唖然とする。

 知らぬ間に、年上だけれど妹のように思っていた先輩がどこか遠くに行ってしまったようで寂しいのだ。

 でも、相変わらず計算は苦手らしいと知り、いくらかほっとする。

 ──メガトン先輩は私の知っている昔のままだ。今まで表面に出てこなかった部分が見えてきただけだ。今にきっと、お胸もきれいに膨らむわ。

 明るい笑顔でクォーターが挨拶する。

「先生、シン先輩、メガトン先輩、今日はありがとうございました。今後もよろしくお願いします」

 浜口は挨拶を返す。意気揚々とした態度だ。

「役に立ったのなら、俺、うれしいぞ。困ったことがあったら、いつでも相談に乗るぜ。俺はいつでも大歓迎だ」

 高揚した浜口の声を聞いて美女二人が思わず微笑んだ。




[注7] 行列

 m×nの行列とは、mn個の数を縦横に長方形に並べた表のようなもの。行列において、n個の数を横方向に並べたものを行、m個の数を縦方向に並べたものを列という。


[注8] 写像

 集合A(例えば実数全体)の各要素(例えば実数)に対して集合Bの1つの要素を対応させる規則を、集合Aから集合Bへの写像という。集合Aは、集合Bと同じでも異なっても良い。

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