page.19「妹弟子と神絵師」
「
私が、責任を
治して、叩き直してみせますのでっ!! 具体的には、
式の終了後。
別れの間際に、そう胸を張る
親族が
一方で。
「えー。
俺、そんなに悪い
と、
男女、両家の垣根を超えて、総スカンを届ける。
「……
手加減は
どうぞ、派手に、懲らしめておやり」
「母さんの言う通りだ。
いや、もう、マジでコテンパンにしてやってください」
「レディーに、かくも嫌われるとは。
紳士の風上にも置けませんねぇ。
「
あなたみたいにならない
「あら、
ところで、
どんなキャラだろうと
お代は、その人の泣きっ面で結構なので」
「
内の愛娘を深く苦しめた罰は、甘んじて受けるべきです。
くれぐれも、そのお
「(シャァァァァァッ!!)」
「……
「どこが『猛省』したんだよ。
ちったぁ反省してくれよ、親父」
「しゅ……
「いや、デフォだから。
仮面優等生だから、こいつ」
「『元』だけどな。
ここまで来たら、
まさかの口答えにより、本気で消沈、傷心する
項垂れたまま、
「お騒がせしてしまい、申し訳ありませんでした。
でも、お
「俺達は、このまま、海外旅行に行くよ。
て
次は、そっちの番だぜ?」
言いつつ、拳を出す
「お前といい、
などと文句を言いながらも、コツンと合わせ。
波乱続きの結婚式も、どうにか終わり。
それから、数日後。
「すまないな、
「平気ですよ。
ここ、家から歩いて
今は、ジャンジャン稼いで、遅れを取り戻したい所だったので」
「……ふむ。
そこはかとなく、イチャラブの波動を感じるな!!」
「……相変わらずですね、
現に、プロポーズを
高校時代の担任が楽しそうなので、
「ところで、先生。
今日から俺の教え子になる生徒ってのは?」
「聞いて驚け。
今、売り出し中の姉妹コンビ、『
「……
その、ジャン◯のラーメン絡みの名前」
「さてな。
本人達に聞け。
私には、
「……さいですか」
エンカウント前から、そこはかとなく、厄介そうな香りが漂っているが。
恩師から頼まれたビジネスとなれば、二重の意味で、
ところで、先生といえば。
「そもそも、先生。
現国の教師だし、先生の方が適任なんじゃあ?」
「
私の妹は、余裕で履修範囲内だろうがな」
「……
つまり、アレか?
自分達の関係までセットで、百合営業しようと?
最近は、こっちにまで、その波が来たかぁ。
喜ばしいんだか、悲しいんだか。
などと考えつつ、文芸部に入り。
中に
「せ、先生……。
お疲れ様、です……」
「ご無沙汰、先生。
これから、
ぎこちなさそうに肩を
慣れ親しんだ調子で腰掛ける、
てっきり、海外に
こんな身近で、現れようとは。
「こ、
それに、
「決まってるでしょ。
二人は今、新婚旅行中。
私達が付いて行くのはナンセンス。
だから、日本に残ったの。
てな
今日から、またご厄介になるよ。
今度は、私も」
「で、です……」
「『です』って……。
てか、ちょっと待って。
まさか、『
「私達のペンネーム。
先生、
普通、察しない?
あれだけ父さんに『ナルジロさん』って呼ばれてたら。
それに、
「あー……。
そういや、そんな感じだったっけ……。
馴染み
某うずまく忍者が足繁く通うラーメン屋の店名と、
そして、
今も
にしても、である。
まさか今度は、それを、
「……ん?」
やにわに、
という
「……おい……!!
まさか、あんた
「その通りっ!!
『
ボクがアレンジして、
「(ペカーッ)」
「
いや、
あんた
「……
私は、そろそろお
節度は、守れよ?」
「ちょ……!?
「私達の先生は、あなたでしょ、
カオスな雰囲気を感じ、そそくさと逃げる担任。
止めようとするも、
思わず、
「それはそうと。
それに、
ゴゴゴゴゴゴゴゴッ……。
ただならぬオーラを捉え、ビクつく二人。
気配の先に
……
「……どういう
そんなに、仲良くなれてるのかなぁ。
私を、差し置いて。
私が、
私……今まで先生に、あれだけ尽くしてたのにっ!!
あんなに苦労して、やっとの思いで、渾身のお料理でっ!!
「ぎゃー!!」
6話の伏線。
回収、完了。
不覚にも
正座で、お折檻を食らう
彼の日常は、まだまだ、平穏とは程遠いらしい。
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