note.2「リハビリ」
page.8「家主とイショクジ」
「『イショクジ』?
……『俺と
って
「は……はい……」
家の案内を終え、母の寝室を借りる
そう、
まだ辿々しくはあるものの、言葉を発せている。
それについて
「人前ではないので」
と返された。
そういうものか。
と
それはそうと。
「どうして、俺と?
別々でも、
ほら……俺は夜型、
などと口をついて出そうな、安易な
また彼女を傷付けたり、
持ち前の観察眼、読解力を武器に、逡巡し。
「ひょっとして。
今まで、お母さんと、
それで、誰かと食べるのに、憧れが
実際には、
今まで、
隣なのか、正面なのか、斜めなのかは分からないが。
自分が人前(特に
それに、自己肯定感の薄いだけで、気遣い屋の彼なら、究明したりもしない
よって、魂胆を見抜かれ、
などと考え。
「
大丈夫?
急に話し過ぎて、疲れちゃった?」
この部屋の前の主に罪悪感を覚えていると。
2階に住む、その息子に心配されてしまった。
「へ、平気、ですっ」
「そう?
なら、
ああ、
この人は、
見ず知らずの、曖昧な家族である私を、こうまで歓迎し、受け入れてくれるなんて。
似てるのは、見た目だけ。
あの人とは、まるで違う。
「……っ……!!」
底なし沼の
上下から飲み込まれそうになるのを、どうにか持ち堪え。
呼吸困難になりかけつつも、胸に手を当て。
「……分かった。
俺で
それよりも先に、
「っても俺、朝、弱いからさ。
多分、お昼からになると思うけど。
それでも、可?」
「(ブンブンッ、ブンブンッ!!)」
歓喜の
彼女の
「ありがと。
正直、
お誘いを
ご相伴に預からせて
「(グーッ!!)」
またしても、サムズアップしてしまう
ビデオ通話でもないから、こちらの様子なんて見えないというのに。
というか、「テンションの上昇で口数が減る」現状、現象が謎
普通、逆なのではないだろうか。
「
そろそろ、お風呂入ったら?
俺はもう済ませてるから、ゆっくり浸かって来て」
「(ブンッ、ブンッ!)」
首肯する
「〜っ♪」
拍子抜けしそうな
そのまま、ぼんやり天井と、にらめっこを開始する。
「……大丈夫。
私は、平気。
ちゃんと、
ちゃんと、認めてくれてる。
私を拒絶、絶望させたりしない。
あの人とは、似て非なる」
宥める
少しして
階段を横切り、風呂場へと直行する。
上に
彼が
それ
悲しい
翌日のお昼。
リクエストを求めるも、一向に連絡が取れず。
気になって駆け付けてみた彼の部屋に広がった光景を。
「た……。
か、ら……。
……さん……?」
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