オーソドックスな「ミステリー」小説です。ただ、テンポはものすごくよくて、「ブラバ」する人が多い「3話」までで「きっちり」話が大きく動きます。だから、もう少し「たくさんの人」に読まれてもいい小説だと私は思うんですけどね。
お話は、琵琶湖周辺で起こる連続殺人事件。1つずつの殺人が話を追う事に積み重なっていって、解決編という流れなんですが、最後の真犯人にたどり着く描写が私はメチャクチャ好きです。
「まさか!」とか「あらゆる可能性を」とか、定例句といえば、定例句なんですけどね。そこに至るまで積み重ねてきたものがあるから、もう、グッときますよ!
てな感じで、「オーソドックス」な「本格ミステリー小説」、是非読んでみてください。
連続殺人を題材としたミステリーものとなっており、とても丁寧な描写で読み進める上でのノイズは一切ありません!
ミステリーに読み慣れていないので何が切っ掛けになってしまうかが不明な以上、必要以上の内容はここには記載しませんが、情報の描き方がとても見事です!
読み進めていた所までの流れですと刑事たちの捜査を視点としては共有しながら眺めていくことになるのですが、話が進むごとに浮いてくる情報が迷走することなくスムーズに頭に滑り込んできます!
パズルのピースをハメていく段階前のピース集めの段階であえて抑揚なく描かれた文章でも、引きがとても魅力的に描かれているため、物語を追っていく興味を失うことがありませんでした!
どのような真実かこれから見えてくるのか、ワクワクしながら読み進めたい作品となっています!