第2話

「なあ、翔太」

学校の帰り道、寛治が翔太に話しかけた。

「何だ、ボケなす」

「聖歌のパンダちゃんパンツ知ってるか?」

「なんだそれ?」

翔太は訳が分からず聴き返した。

「聖歌はパンダの刺繍が入ったパンツを

はいてるってもっぱらの噂だぞ」

「へーっ」

「まだ誰も見た者はいないってか」

寛治がふざけて言った。

「なあ、寛治」

「あーん」

「懸賞金つけようか」

「何に」

「もちろん、聖歌のパンツにだよ」

翔太がニヤッと笑った。

イヤな笑い方だった。

「聖歌のパンダちゃんパンツをバズることに

成功した奴には一生遊んで暮らせるだけの

金を渡す」

「オイオイ、そんなことできるわけ」

「もしも、聖歌のパンツを脱がすことに成功したら」

「しょっ、翔太」

「聖歌を自由にする権利を与える、これでどうだ」

「おッ、オレ、知らねぇ」

寛治が逃げ腰になった。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

もうキミのパンツしか見えない‼ @k0905f0905

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ